社長コラム

【月刊あめのもり】2021年2月「脱手帳宣言!(後編)〜快適な書き書きライフがそこに〜」

雨森武志

雨森 武志

UPDATE 2021.02.26

こんにちは。2021年2回目のコラムです。
今回は「手帳を自分でつくる」という話の続き。まずは前回のおさらいから。

自分で手帳をつくるにいたる経緯

前提として僕は手帳大好き人間。生粋のアナログ派(Googleカレンダーと併用ですが)

昨年、15年以上にわたって使ってきたデルフォニックスの手帳のリフィルが廃盤になることを知る

そのことが判明し、途方にくれ、そこから枕を濡らす日々

小学校4年生の時に『連絡帳』を自作したことを思い出す

やるなら今しかない! 立ち上がれ、自分!!

、、、という感じで、長年の愛用品だったデルフォニックスの手帳を卒業し、
理想の手帳を自分でつくることとなったところまでを前回かきましたね。
(どう考えても、1ヶ月も引っ張るような大層な企画じゃない!爆)

実はもう一つ大きなきっかけがあります。
どういうきっかけで見つけたのかは覚えてませんが、これ。

(画像はコチラからお借りしました)

KNOOPWORKSさんの「WEEKLYプランナー」という商品です。
デザインがすごく好きで、商品の特性としても、僕にぴったり!

デルフォニックスのリフィルに別れを告げたいま、もうこれしかない!

……と思ったのですが、その時は売り切れで買えなかったんですね。

そこで僕がとった行動は! 

まあすごく簡単にいうと、パクリ……的な? いやはや、すいません。
だって買えなかったんだもん……。

なので、皆さんはもしこの記事を見て「あ、いいかも!」と思ったら、
ぜひKNOOPWORKSさんのものをぜひ購入してください。
「WEEKLYプランナー」以外のアイテムも、どれもすごくいい感じです。


KNOOPWORKS

では、KNOOPWORKSさんの「WEEKLYプランナー」を参考にしながら
紆余曲折を経て出来上がったオリジナル手帳を3つの項目に分けて紹介していきましょう。

【1/3 MONTHLY】

まずは『MONTHLY』から。これは割と普通です。

● PROJECT ON GOING

ここは、進行中の案件を記入する欄です。

12個のプロジェクトを書き出せるようになっております。

当然ながら、たくさんのプロジェクトが同時に進行しております。

定期でやっている仕事、単発の仕事、それらを合わせると
常に二桁に及ぶ案件を担当しているので、
それが一覧で見られるものがほしくて、この欄をつくりました。

● ATTACK LIST

「お声がけリスト」みたいなものでしょうか。

ここに会社の名前などを書いていると、営業マンになった気分です。

弊社には営業スタッフがおらず、基本的には営業活動もしないのですが、
「あの人とあの人をつないで、こんなプロジェクトを……」といった構想は日々浮かびます。
そういったアイデアを書いておく場所ですね。

● MIND SET

「今月の心がけ」みたいなものでしょうか。

ちなみに2月は「家での夜時間のリズムを整える」などと書いておりました。なんだか、恥ずかしい(爆)

仕事をする上で、特に心がけたいことを見える化するための部分です。

● 今月の見出し、みたいな……

さらにタイトルの右の部分にも、ちょっとしたメモ欄があって、
そこにもこの月に達成したいことや、試したいことなどを書いています。

ここも参考例として2月は「40年史再開」と書いていましたよ。自社サイトのコラムですね。(再開できていないけど・爆)

【2/3 WEEKLY】

次にメインとなる『WEEKLY』です。

僕がこれまで手帳を使う中で「こうだったらいいのにな」と感じていた
たくさんの要素を詰め込みました。

自分の中で5回くらいリニューアルをさせることで、このフォーマットにたどり着きました!

● 1日を4分割

前回も紹介しましたが、以前、弊社で運営する『リノスタ』というメディアで
デルフォニックスの方々をお招きして鼎談をさせてもらったことがありました。


編集長ゴヨウタシ 愛用品その3【ダイアリー(デルフォニックス)】

その中でも話したのですが、
1日を細かく区切って、どこでどの案件に着手するのかを決めるのが
僕の仕事の進め方であり、会社のルールにもなっています。

より具体的には、翌週水曜までのスケジュール(いつ、何をやるか)を
金曜のミーティングまでに決めて、社内で共有する
というのが決まりなんですね。

デルフォニックス時代も、1日を細かく区切っていることが分かります。

もちろん共有はGoogleカレンダーでするのですが、
やはり書き出すことで頭は整理されるし、気持ちもスッキリするもの。
それを叶えるために、1日を4つの時間帯に区切りました。

午前中に色がついているのもポイント!(後述します)

1)午前中
2)午後1(16時まで)
3)午後2(16時から)
4)夜(自宅で)

「4)夜(自宅で)」は、ないに越したことはないのですが、現実的にはなかなかそうもいきません。

というのも、僕は子どもをお風呂に入れるために、毎日スタッフよりも少し早く帰宅します。
それもあって、家でもやらないとやっぱり追いつかないんですね。

● 「GROWING」と「for i-tie-s.com」

4つに区切られた小さなコマには、色がついている部分があります。
これはなんでしょうか。

実は僕には、ずっと抱えている仕事上の悩みがありました。

それは締め切りのあるクライアントワークを優先させるが故に、
特に締め切りはないけれど、会社として非常に重要なもの、
たとえば自社サイトのコンテンツ制作や、組織の成長に向けた仕組みづくりなどに、
いつまでも手をつけない
という問題です。同じような悩みを抱えている方、いませんか?

それを解消するために、
火曜の午前と木曜の午前・午後2は“非クライアントワーク”に当てる(=「GROWING」)」
そして「金曜の午前は、自社サイトに当てる(=「for i-tie-s.com」)」と、もう決めちゃいました。

お客さんの仕事も大切だけど、組織の成長も大切。GROWINGは多めにとりました。

さらにもう一つ、品質を担保しながらも、効率よく仕事を進めるために決めたルールがあります。
それは「午前中は一つのことだけをやると決めて、それが終わるまで他のことはやらない」というもの。

プレイヤーとして常にたくさんの案件を抱えているだけでなく、
僕には経営者としてすべきことや判断しなくてはいけないこと、
さらにチームでプロジェクトを進めているので、
スタッフや外注先の指示出しや各種調整、そのための連絡ごとなどが無数に出てきます。

そういった大小さまざまなレベルのToDo、頭・時間を割かないといけないことが
乱立している状態で、一つのことを集中するつもりが、
どうしても「ちょっとこれだけ先に…」「あとこれもやっておこう……」となってしまっていました。

その問題を打破するために、午前中だけは“聖域”として一つのことだけをやる。
それをルールとし、そのことが分かるよう、午前中には色をつけています。

● ToDoリスト

『WEEKLY』の右上にはToDoを記入する欄があります。ここも非常に大切です。

1案件につき、6つのToDoが書けます。細かく、細かく!

おそらく誰だってタスクやToDo項目を手帳やメモ帳などに書き出す行為をやると思いますが、
その際にポイントとなるのは、どれだけブレイクダウンできるかっていうこと。

つまり「プロジェクト名」もしくは「クライアント名」とドーン! と書くのではなく、
それをできるだけ細切れにして、例えば「スケジュール作成」とか「○○さんに○○を案内」といった風に、
細かく、細かく書き出していきたいんですね。

ということで、ToDoリストもたくさん書く場所を設けました。
そして完了したら「○」にチェックを入れるようにしています。
そうやって達成感を高めていくのも気分的に大事です。

● 社内連絡とプライベート

タスク欄の一番下には、少し仕様の違うエリアが2つあります。
ここはそれぞれ「週1ミーティングで共有すること」と、「プライベートに関すること」を書く場所。

プライベートでもきっちりタスクを管理!

弊社では毎週金曜日に『週1ミーティング(通称「週1」)』と呼ばれるものを行っており、
急ぎではない要件に関しては、そこで情報共有することにしています。

したがって「あ、これ、週1で話そう」と思ったことが出てきた時に、
それを金曜まで忘れないようにここに書いておく。そのためのスペースです。

そしてその右側が、プライベートに関するメモ用。
たとえば子どもの保育園に関すること、週末の外出の予定に関することなどを書く欄ですね。

● SHOPPING LIST

『WEEKLY』の左下に申し訳程度にレイアウトされているのが「SHOPPING LIST」エリア。

エリアは最大6つ。1週間にそれ以上、買っちゃだめ!

以前このコラムにも書いたことがありますが、
僕は「雨森武志のきほんルール100」というものを自分に課していて、
その中に「アマゾンや楽天などでポチるのは週末だけ」というものがあります。
※更新をサボっていて、まだ出てきていませんが……


雨森武志のきほんルール100

そのルールには2つの目的があります。
「本当に必要なものかを精査するためにいったん時間を置く」のと、
「配送業者の手間をできるだけ減らす」ため。

さらに「会社ではアマゾンや楽天を開かない。やるのは夜の家でだけ」というルールも設けました。
だから、仕事中に「あ、あれほしい!」「あ、あれ買わなくちゃ!」と思った時にササっと書く。
そのためのエリアですね。

● いま、どのへん?

『WEEKLY』の最後にフォーカスするのは、
ページの上にあるたくさんのチョボチョボ。

これが意味があるのかどうかは、僕自身もわかりません……

これは1年間の52週を可視化したもの。
52個のチョボチョボが並んでいて、今週がその何番目にあたるのかが分かるようにしています。

つまりシートをつくる時に、1週間毎にひとつずつ「黒」を右にずらしているんですね(地味!)

それによってなんとなく「もう2021年も3分の1が過ぎたのか……」みたいなのが感じられるようにしました。

ま、見るヒトが見れば、ただただ気持ち悪いでしょうけどね(笑)

では最後に改めてWEEKLYの全貌を。

【3/3 HINGE】

さあ、いかがだったでしょうか。
『MONTHLY』と『WEEKLY』の2パターンで進んでいくこの手帳スタイル。

これを運用するために、パワポのシートを複製しては、
数字を打ち替えて、休日の色を変えて……みたいなことをやっています。
で、それをプリントアウトをすれば、念願だった理想の手帳の出来上がりです。

「うん、自作にしてはなかなか使いやすそう!」と思ってもらえればこれ幸い。
前述の通り、KNOOPWORKSさんの商品を購入してください。

ただ、問題があります。そうです。
「で、そのペラペラの紙をどうやって運用するの?」って思いますよね?
つまり「どうやって持ち歩くの?」ということ。

確かにプリントアウトしたこの紙だけでは、到底機能的には使えません。
そこで最後に登場するのが、このアイテムです。ジャーン!

こちらの画像は公式サイトよりお借りしました。

もしかしたら、ご存知の方もいるかもしれません。
これは「idontknow.tokyo」の『HINGE』という商品です。


最高のアイデアを生む最もミニマルなツール『HINGE』

こちらも弊社で運営するメディア『リノスタ』で紹介した時から
ずっと僕の頭の中をふわふわと浮遊しておりました。


いつでもどこでも瞬間的に、メモ。【HINGE(ヒンジ)】

商品の詳細や使い方などは、リンク先で読んでください。

ともあれ、出来上がったMONTHLY(月に1枚)とWEEKLY(月に4〜5枚)を
これに挟んで持ち歩くことで、非常にいい感じに仕上がっているわけです。

右側全面がポケットになっているHINGE。過去のシートはそこに収納していきます。

はい、今日はここまで。

繰り返しになりますが、2ヶ月にわたって語るような内容ではなかったですね……。トホホ。。。
ここまでお付き合いいただいた方がいらっしゃったら、ありがとうございます。

しかもこのシートには当然ながらお客さんの名前が出まくっているので、
実際に記入した状態のものを見せることができず、余計にピンと来ないかもしれませんね。

実はこうして『脱手帳宣言』を行ったと同時に、
幼少期からずっと使ってきた筆箱も捨て去りました。『脱筆箱宣言』です。

それができるのは、無印の「こすって消せるボールペン」を使うようになったから。
なにせ“消せる”わけですから、これまでペンとは別に常に持ち歩いていた
シャーペンも必要なければ、消しゴムも必要ない。
結果的に筆箱もいらないと判断しました。
今はHINGEの折れ曲がる部分に黒と赤を引っ掛けているだけ。

ちなみにその無印の「こすって消せるボールペン」。0.5mmと0.4mmの2種類がありましたが、
たった0.1mmの違いにも関わらず、書き心地がまったく違います。
僕的には0.5mmはぜんぜんダメ。0.4mmはめちゃめちゃしっくりきました。

さらにそのペンを採用したことで、10年以上に渡ってメインで使ってきた
三菱鉛筆の『ジェットストリーム』がいったんサブ機へと降格するという事件もありました。
2021年、いろいろなことが起こりますね(ぜんぶめちゃめちゃ地味!

ちなみに消えるボールペンは、公文書には使えないので、あしからず!

ということで、「脱手帳」と「脱筆箱」を同時に果たしたいま、
かなり快適な書き書きライフを送っております。

興味がある方は、ぜひ参考にしてください!

ではまた!!

Editor’sNote

雨森武志

雨森 武志

五反田に小さなオフィスを構えるブランディング&クリエイティブカンパニー、アイタイスの代表です。

HINGE (White)

1,800(税込)

レビュー

最高のアイデアを生むための最もミニマルなツールHINGE(ヒンジ) 良いアイデアは頭の中だけで考えて 突然生まれるものではありません。ふと思いついたぼんやりした考えを声に出す、ペンで描く。そして、それらを俯瞰して、さらに考えを深めるというインプットとアウトプットの素早い繰り返しによって生まれるものです。HINGE(ヒンジ)は、ひらめいた瞬間を逃さず描きとめることができる最高のアイデアを生むための、最もミニマルなツールです。