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【月刊ニシ】2021年4月「怒るから怖いのではなく、ありのままで怖い。それが上司」

西村優祐

西村 勇祐

UPDATE 2021.04.16

お気づきでしょうか? 前回の月1コラム公開から半月しか経っていません。
というのも、本来はこのタイミングで公開されるのが『月刊ニシ』だから。(毎月15日前後)
こんにちは、アイタイスの西村です。

さて今回はいつもと違ったタイプの記事を書きました。
雨森と経営者仲間で連載している『ナニワ経営道』の内容を引用し、経営者の言葉に対して部下である僕が意見を述べるというものです。

4ヶ月目にして人の褌で相撲を取ることにしました。

※写真は内容と関係ありません!

実感しているからわかる、お給料のありがたみ。

ナニワ経営道 Vol.02 Theme2「何がよくて、何が辛い?」より

正解がないもんな。今も自分がちょっともらいすぎてると思ってるけど(笑)。会社の業績が悪い時、一番の要因はそれやろって(笑)


ナニワ経営道 Vol.02 社長になった理由とは?

会社化すること、経営者になってよかったこと、悪かったことを語っている流れで出た言葉。
自身の報酬を決められるのがよかったという株式会社BHFの廣瀬社長への回答です。
ちなみに、僕は社長の報酬額は知りません。

ただ個人的に社長は自分のお給料をどんどん上げてほしいと思っています。
だって社長なんですから、社員とは比べ物にならないくらいもっていてほしい。
特に弊社の社長はゴリゴリのプレイングマネージャーなので、高い給料をもらうのは当然のことです。

その上で利益を確保したら、原資や設備投資に回す、もしくは社員の給与に反映するかですね。
会社のためを思っているわけではありません。単純に社長の身を削っている、もしくは現状維持がつづいているのに、社員の給料が上がるとめちゃくちゃ不安になります。

以前勤めていた会社で、人生ではじめて「給料遅配」(しかも何のアナウンスもなかった)を経験して思ったんです。
「もっと金をくれ!」って気持ちよりも、毎月安定して決まった額をちゃんと払ってって(笑)。お給料の文句を言うなら、それに見合う努力をして、他の企業に転職すればいいんです。(だからといって、低賃金でいいわけじゃないですけど)

要は社長の財布がしっかりと潤っている状態で、社員にも安定して給料が入っているっていうのが僕の理想です。経験上これがいちばん精神衛生上いい。
当たり前のように思うかもしれませんが、割と難しいはずです。世の中の会社ってすごい。

目黒通りをよく散歩するのですが、なんとジュークボックスのお店がなくなっていました。地味にショック。

社内ルールの最終形態はどこにある?

次に引用する回は『ナニワ経営道 Vol.04「社内ディスカッションは、チ◯フルで!」』。

いや、まずタイトルの引用のしづらさ!
電車で読んでいたら、速攻でスクロールしますね。
しかし、いつものように内容は非常に面白いんです。
全体を通して会社のルールについて話が進んでいきます。
とはいえ、この回は雨森の独壇場でしたね。


ナニワ経営道 Vol.04 社内ディスカッションは、チ◯フルで!

アイタイスには大小さまざまなルールが存在しているのは確か。
その中でも驚かれるのが、トイレ掃除の手順や文房具の種類、置き場など、上司に話しかける時間に至るまでルール化されていることです。

そして雨森はルールを細かく設定し、全員がそれに則って作業をする理由をこう語っています。

・脳みそと時間は本業に使いたい

・人によって仕上がりがバラバラになるのを避ける

・「俺が感情として怒ってる」ではなくて「みんなで決めたルールに則っていないから」っていう理由なら、まだ怒りやすい

・仕事に全精力を傾けるため、ひいてはいい仕事をするため、さらに仕事を早く終わらせて早く帰るため

加えて……

ベースの部分はルール化して、その上で個人の自由さが乗っかっている形が俺の中での理想形やな

とも話していますから「ルールは絶対だけど、完璧ではない」というわけです。

そしてなんと『Hotel CLASKA』も閉館。建物の老朽化が原因らしいです。結局、一度も訪れないままでした。

トイレの掃除だって決められた手順に則った仕上げの状態を1度覚えてしまえば、もっと効率的にそれを叶える方法があります。
文房具だって自分の使い心地が悪ければ自分に合うものを使えばいい。実際に僕はぺんてるのサインペンは使っていません。線が太すぎて、ラフを描くときや修正を入れる際にストレスがあるからです。なのでここ数年はずっとプロッキー派。
こういったものに関しては、ルールを破っているのではなく、アップデートだと思うし、これを咎められたことはありません。

現状アイタイスの唯一の社員である僕はルールをあまり意識しなくなりました。
「細かい」と感じるのは本当に最初だけなんですよね。
別にトイレの掃除の手順にこだわりがあるわけでもないし、モノだってどこかにあれば良いんです。それが明文化されているなら、それに合わせればいいだけだし、最終的には慣れる。そういう意味ではちゃんと教育が行き届いているのかもしれません。

いつまで経っても馴染まないルールがあるのだとしたら、それはルールの方に改善の余地があるでしょう。
そういう小さいトライアンドエラーを経て残ったルールたちなので、おそらくよっぽど非常識な人じゃない限りは苦痛だと思うことはないでしょう。

ちなみに僕は就業時間中に散髪はいきません。
カット+パーマ+トリートメント+ヘッドスパ+リンパマッサージがセットなので、もう半休なんですよね。
今度検証してみようかな。「散髪行ってきます!」って出ていって、何時間までなら許されるのか。

はじめて青梅線に乗りました。昔ながらの駅のつくりで、鉄柱とかがいい感じにエイジングしています。

怖くないこと、怒らないことは、正義でもなんでもない!

この回は社長としての弱みや失敗談を語り合うという内容でした。
その中で株式会社スライムデザインの吉田社長が「怒れないことが弱み」という趣旨の発言をして、雨森も同意しています。

ナニワ経営道 Vol.06 Theme2「現行犯でブチギレます。サー〇スに!」 より

一つは怒ることができないっていうのはあるかな。それって優しく見えて、実は冷たいんじゃないかっていう……。


ナニワ経営道 Vol.06 禅問答の結果、たどり着いたのは?

実際に雨森が僕を含めて部下に怒りをぶつけているところを見たことがありません。
例外を挙げるとすれば、ソフトバンクのコールセンターには何度もブチギレているのは目の当たりにしています。
その件があってから、雨森が電話しているときの声色が若干暗いし、怖い。

怒ることができないが故に社員の教育にもよくないかもしれないという流れの中で、雨森がこう発言していました。

俺も、3人目以降の教育は、2番目がやれってことにしてる。でもうちの部下も優しいけど

すでに退職している元部下の田村さんはめちゃくちゃいい人で「社長も西村さんも怖くはないです」って言っていました。
たぶんこの発言に嘘はないと思います。しかし彼女との最後の現場の休憩時間でこんな会話をしたんです。

状況は僕と田村さん、そして田村さんの友人でアシスタントとして現場にいたAさんの3人での話。
田村さんが退社することもあって「これから現場が大変になる」という話題でした。

Aさん「もし私で良ければお手伝いできるときは来ますよ」

ニシ「ありがとう。僕は無愛想だけど大丈夫?」

タム「西村さんは怖いからね。今みたいに気さくな雰囲気じゃないよ」

要約するとこんな内容だったと思います。
僕としては最後にこう言ってもらえて内心はすごく嬉しかったんですよね。
そんな風に思いつつも、それまで僕を支え続けてくれていたことに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

福生には米軍の横田基地があって、ちょっとした外国気分を味わえるお店も多いです。この日は雑貨屋でコカコーラのグラスを買いました。

現場で声を荒げるようなことはもちろんありませんが、意識的に「部下に厳しくあろう」とは思っています。実際に厳しいかどうかは別として「西村さんは怖いし厳しい人だ」と感じてもらうことに意味があるから。これは、僕が新卒で入った会社の上司、そしてアイタイスで雨森を見ていて「必要だ」と感じていることです。

誤解を恐れずに書くと、雨森は怒りませんが、怖い人ではあります。そして仕事に対して厳しい人です。
それは彼が部下に対して何かアクションを起こした結果ではなく、僕が勝手にそう感じ取っているだけに過ぎません。

上司の機嫌や仕事に臨むときの雰囲気、そして自分には向けられていない発言まで、さまざまなことに部下は敏感です。
ただ上司がそういう姿勢を見せるのは会社や組織である以上、絶対に必要なこと。
前時代的な発想ではありますが、端的に言うと部下が上司に気を遣う中で学べることは多いはずです。なぜならそれは観察するということだから。
実際に僕は社会人になってから、ずっと上司という存在がいるわけですが、そういった人たちのエッセンスがちょっとずつ入っていると思います。

なので持論ではありますが部下の教育を考えたときに、怒れるかどうかはあまり関係ないのかなと。
どっちにしろ怖いし、仕事に厳しいのは同じ空間にいたらわかるし、そういった思いと「この人は優しい上司」って感情はちゃんと同居できるはずです。どんな社長であれ自信を持って、ありのままでいてほしいと思います。

たまに見かけるこういう根性のある草花。だいたい意味もなく写真を撮ってしまいます。

ということで今回はここまで!
書いていて気づいたのですが、これナニワ経営道がつづく限り、永遠に月1コラムのネタになります。
そのうち2ヶ月に1回はこんな感じになるかも!?

ということで5月はまた写真の話をしたいと思います!
ではよい連休を!!

西村優祐

西村 勇祐

先日、実の兄に人生で2回目くらいの電話をしました。結婚して2年ほどですが、まだ報告をしていなかったので。その時は漠然とした怖さがありましたね。