社長コラム

【月刊あめのもり】2020年9月「依頼してほしいお仕事は……」

雨森武志

雨森 武志

UPDATE 2020.09.30

さあ、今月もやってきました。月1コラム。

「もう今月は飛ばしちゃおうか。クライアントワークで忙しいし……」と
毎月思いながらも、なんとかこぼさずにやっております。
俺、偉い! みんな、褒めて!!

さて、まさに昨日、とあるクレジットカードを運営する企業が新しいカードをつくるらしく、
その「ネーミング」のお仕事の依頼が来ました。
提案は来週。時間はないですが、頭をひねりまくって、
よい提案ができればなと思っております。

はい、そうなんです。実は、サービスや商品のネーミング、わりとやっています。
しかも、僕の中では好きな方のお仕事です。

名前をつける。
それって、多大な責任が伴いますが、とても誇らしいことだと思います。
一般の人だと、自分に子どもが産まれた時くらいしかないですしね。

ということで、今日は僕がネーミングを考える場合のロジックや方法論を、
今年手がけた2つのプロジェクトで実際に使った提案書を参照しながら少し紹介してみましょう。

(最後に大切な(!?)お知らせもあります!)

【事例1】FUKIDASS(フキダス)

僕自身も立ち上げから参加している
日本のマンガカルチャーの普及を目指す取り組みです。

そのネーミングを依頼されたのは、今年の2月。
最終的には「FUKIDASS」になりましたが、もちろん数案を提案しています。

【Tez-Comi(テヅカミ)】

趣意:

マンガの神様として、世界的な知名度を誇る
「テヅカ(=手塚治虫)」になぞらえながら、
各種プレイヤーたちが「マンガで成功する」という夢を、
「手に掴む」ためのサポートをするという意味を込めました。
後半の「Comi」は、「マンガ」を意味する「Comic」も連想させます。

この案で、さっそく1つ目の方法論が登場しています。
それは「綴り方で遊ぶ」っていうこと。

普通のローマ字表記ではあまり使わない
「Z」や「L」、「C」を活用するというのはよくやる方法です。
見た目にちょっとしたクセというか、アクセントがうまれますよね。

さらにここでは、もう1つ別の方法論が見られます。
それは「意味をかける」っていうこと。つまり「ダジャレ」です。
もうちょっときちんと言うと「ダブルミーニング」です。

これは僕、めちゃめちゃ得意。なぜなら、ダジャレが大好きだから

そう。完全なるオヤジギャガーなのです。

ここでは、言わずもがな「テヅカミ(手で夢を掴む)」と、
マンガの神様「手塚治虫」がかかっています。

これ、僕の中ではイチオシの案だったんですけどね……。

【EoCiel(エオシエル)】

趣意:

マンガの教育事業を表現した「絵・教える」から。
「eo」は、「原初の」「最も初期の」という意味を持つ接頭語であり、
マンガ教育の「はじめの一歩」を提供する組織であること、
そして日本こそが、マンガ文化の原点にあることを示しています。
「Ciel」は「空」や「天国」という意味のフランス語。
(L’Arc~en~Cielでおなじみ)、
雄大で前向きなイメージをアピールできます。

この案では、ネーミングで最もよく使われる方法論が入っています。
みなさんもすぐに分かりますよね。

それは「動詞の終止形を使い、カタカナ表記にすることで、名詞っぽく使う」というもの。
このやり方はテッパンです。

我々の企業名「アイタイス(=相対す)」もそうですし、
同じく僕がネーミングした「ビクラス(=美しく暮らす)」もそう。
アステラスとか、アラタニスとか、アスクルとか……、いくらでも出せます。
「ス」で終わるものは、これの可能性が高いですよね。

そしてさらにもう1つ。
英語(もしくはフランス語やイタリア語など……)でありそうな響きにする」っていう方法もやりがちです。

この「エオシエル」も、提案書にある通り、
「ラルクアンシエル」の影響で、そういう言葉が外国語でありそうな響きですよね。

この案も悪くないと思っていました。

【MANG-UP!(マンガップ)】

趣意:

育成・成長を意味する「upbring」をイメージさせる「UP 」と
MANGAをくっつけました。
リズミカルな語感で、口ずさみたくなるネーミングです。

これは、あんましかな……。
ただここで見られる「2つ(以上)の単語をくっつける」という方法もよく使われます。

【Comin!(カミン)】

趣意:

「Comic」の「Comi」と、
参加を促す「Come in」をかけて。
「Comi」の部分は、マンガを作るのに大事な「紙」も連想させます。

これは非常にシンプルながら、意外にいいようにも思えます。
ここでも「Comi(c)」と「紙」で、「意味をかける」方法論が使われていますね。

さらにそこに「Come in(参加する)」もかかっているので、
普通のオヤジギャガーよりも、より強力なオヤジギャガーです。

【Cakelu.(カケル)】

趣意:

独自に培われたメソッドで、誰でも「描ける」ようになるのが我々の強み。
それをストレートに名前に昇華させました。
さらに、異なった領域の知識や経験を
「かけ合わせる」ことで生み出されたサービスであること、
そして、マンガ市場が群雄割拠を迎える時代を、
「駆け抜ける」といった意味も含んでいます。
綴りには遊び心を入れて、類似名称との違いを出しました。

これも「綴り方で遊ぶ」の方法が使われています。
「カキクケコ」の時に「K」ではなく「C」を使うのも、
最後の「.(ドット)」も、ともに古典的ながら、やはり使いたくなるやり方。

さらに、意味もかけまくっていますね。
「(マンガが)描ける」をベースに「(知識や経験を)かけ合わせる」と「(時代を)駆け抜ける」で、
このオヤジギャガーっぷりは、椅子に座る時の「ヨッコイショウイチ!」レベル!

【Fukidass(フキダス)】

趣意:

マンガを構成する非常に重要な要素である「フキダシ」をもじり、
現代用語辞典「imidas」を連想させる語感で、
現代的な響きをもたせました。
「フキダシ」をモチーフにしたユニークなビジュアル展開が可能であり、
また、思わず吹き出してしまうような、
ユーモラスな印象も与えることができます。

はい。そして「FUKIDASS」です。
提案書でいちばん最後に位置している通り、
実は僕の中では、ぜんぜん推しの案ではなかったんです……。
とはいえ、今となっては愛着がありますけどね。

ここで重要なのは、趣意にもある通り
ロゴになった時の展開を考える」ということ。

これに関してはデザイン的な領域なので、別レイヤーの話ではありますが、
あきらかに面白い展開が想像できることもあります。

フキダスに関しては、まさにそれ。
マンガの「吹き出し」を使った、素晴らしいロゴができました。

これがロゴ。かわいいですね。

【事例2】forMOM(フォーマーム)

続いての事例は、同じく今年の1月に提案をしたプロジェクトです。

事業内容は、ベビーシッターサービス。
展開するのは、個別指導塾「英才個別学院」を運営する
株式会社エイサイコミュニケーション様です。


東京・神奈川でベビーシッターをお探しなら「forMOM」

こちらも『forMOM』に決まるまでに、数案を提出していますので、
簡単に振り返ってみましょう。

【Ka-Ji-Co.(カジコ)】

趣意:

ベビーシッターを頼むことで、「からだ」「じかん」「こころ」の
3つの負担が開放されると定義し、その頭文字を並べました。
また「育児」を含む「家事(=KaJi)」を「ともに(=Co)」行うという
ベビーシッターという仕事の説明にもなっています。
語感はポップで、「ラジコ(IPサイマルラジオサービス)」とも似ており、耳馴染みもあり。

これ、かなり会心の案でした。が、あえなく撃沈!

ここで使われているのは、「頭文字を組み合わせる」という方法論。

そこにさらに、いつもの「意味をかける(「家事」をともに(=Co)行う)」も使い、
さらに「コ」で「K」ではなく「C」を用い、「綴り方で遊ぶ」も入っていますね。

もう1つ、趣意にあるように「耳馴染みがいい」という観点も必要です。

「すべてが揃った最高のネーミングだ!」と思っていましたが、
繰り返しになりますが、撃沈です。無念!

【San-Go!(サンゴー)】

趣意:

「産後」のママを対象にしたサービスであることから。
「San」は「3」の意味も持ち、①ママ・パパ→ ②その他の家族・親族→ ③ベビーシッターという
「“第3の選択肢”が、おうちに行く(Go!)」という意味も含まれます。
また「サンゴ」も想起させ、「後に宝石になるもの」という意味合いから「育児」との親和性も高く、
さらに「Go!」という言葉から、活気あるサービスのイメージを訴求できます。
Webへの展開の際は「35.jp」や「35.net」など、オリジナリティのあるドメインも取得可能。

これもめちゃめちゃいいと思っていたんですが……。

「産後」と「(第)3(の選択肢)がGO!」と「サンゴ」の3つをかけた、
ゴルフ場での「いや〜ん、バンカーん!」レベルのオヤジギャガーっぷり!

すごくいいと思うけどな〜。

【コソサポ】

趣意:

「子育てをサポートする」をストレートに略語で表現しました。
「コソ」には「こっそり」の意味もあるので、(「コソ練(=こっそり練習する)」などの流行り言葉も)
ベビーシッターを頼むということに、後ろめたさを感じたり、
後ろ向きに思ったりしている層への共感も誘います。

略する」という、これも定番の方法論ですね。
このやり方でつけられた名前も、探せばいくらでもあると思います。

「子育て」の「こそ」と「こっそり」がここでもかかっています。
もうダジャレを言わないとダメな体になっているんでしょうね。

【CoSo-DATE(コソデート)】

趣意:

「子育て(COSODATE)」を「Co」と「So」と「DATE」に分けました。
「ともに」を意味する「Co」と、「こっそり」を意味する「CoSo」という意味を込めて、
「子育て」をしながら、ベビーシッターに頼むことで、「こっそりデートもできる」という、
子育てから一瞬だけ開放されたパパとママが楽しむ様子をイメージさせます。
さらに「DATE」の部分で、子育てをするかけがえのない日々の想起も可能です。

これも悪くないですね。
ちょっと疲れてきたので、コメントは省略!(笑)

【MixEE(ミクジー)】

趣意:

御社が長く携わってきた「教育」に関わる事業と、
これから参入する「育児」に関わる事業とを、ミックス(Mix)させるという意味から。
「おみくじ」をイメージさせる縁起のよい語感の中に
「イクジ(育児)」という響きも入れました。
後半の2つの「E」は、「Eisai」と「Education」の「E」でもあります。

これまた悪くない! 我ながら、どれもよく出来てる!!(と言いつつ、コメントはサボタージュ)

そして次が……

【forMOM(フォーマーム)】

趣意:

子育てに大変なママ(MOM)のためのサービスであることを直接的に表現しました。
「MOM」は、「MOTHER」と比べて、
よりくだけた表現なので、ユーザーに対してよりカジュアルに
サービスに親しんでもらいたいという思いを込めています。

はい。決定案のforMOMです。
これまた、最後につけられていることからも分かる通り、
ぜんぜん推しの案ではなかったんですよね……。

もちろんこれはクライアントを責めているわけでは決してなくて、
総合的な僕の実力不足です。

実はこの案件は、さらに2回目の提案も行っています。
4案、企画書を貼り付けるだけにしておきましょう。

Azukelu.(アズケル)

ママアシ

Tsukano-Ma!(ツカノマ!)

Rent-Pair(レントペア)

何でもいいものを、本気で考える仕事。

はい。駆け足で2プロジェクト、計16案を振り返ってみました。
方法論として使われていたのは、以下の通り(本文に出てきたままの言い回しで)

ネーミングで使う方法論

綴り方で遊ぶ

意味をかける

動詞の終止形を使い、カタカナ表記にすることで、名詞っぽく使う

英語(もしくはフランス語やイタリア語など……)でありそうな響きにする

2つ(以上)の単語をくっつける

ロゴになった時の展開を考える

頭文字を組み合わせる

耳馴染みがいい

略する

ちなみに、こういったネーミングのお仕事を受けて、
提案から決定まで進める際に、クライアントによく言うことがあります。

それは、僕の中で「レッチリの方法論」と呼んでいるもので、
(別に「ビートルズ」でも「神聖かまってちゃん」でもなんでもいいのですが)
つまり、その会社の事業内容やサービスの内容がよければ、名前もよく思えるっていうこと。

これはもちろん「だから何でもいいよ」っていうわけではありません。

とうぜん依頼を受けた僕も、ターゲットやそのサービスがプロットしたいポジション、
あと、格調高いものがいいのか、ポップで親しみあるものがいいのか、みたいな
言葉のトーンや字面、響きなど、多面的に頭から湯気が出るほどに考えますし、
そのネーミングが生み出されたロジックも一生懸命に説明します。

ですが、最後の最後は、好みでもいいし、フィーリングでもいいと思っています。

だって、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(=唐辛子野郎たち)ですよ。
そんな名前が、世界でもっとも人気のあるバンドのひとつとなり、
誰も、何の違和感もなく「レッチリ、レッチリ」と言っています。

そんなものです。

究極でいうと、何でもいい。本気でそう思っています。

何でもいいものを、本気で考える。
それがこの仕事の面白いところかも知れません。

ちなみにこれまでのネーミングの仕事で一番の会心作は? と聞かれると、
迷うことなく「アイタイス」と答えます。

なぜならオヤジギャガーっぷりが存分に発揮できたから(笑)

I tie s(私は「S(=someone / something)」を結ぶ)をベースに……

空いた椅子(は全部ねらう!)

(お仕事を通して、たくさんの人・企業に)会いたいす!

(お客様と真摯に)相対す

と3つの意味をかけつつ、僕が好きな「愛」という言葉も、「イス」も入ってる。
これを超えるものは出てこなさそうですね。

君のド〜ルチェ&ガッバーナ〜の!(言いたい)

少し脱線しますが、同じ“ネーミング”というか
「タイトルの付け方」というところに紐付けて余談を。

今めちゃめちゃ流行っている(いた?)「香水」という曲がありますね。

少し前に、窪塚洋介さんが、あの曲を辛辣に批判していて面白かったのですが、
僕はあの曲の歌詞の世界観は悪くないと思っていて、
例の「君のドルチェ&ガッバーナ〜の」の部分など、
「あ、そう来たか。なるほど」と好意的に捉えていました。

なのですが、ずっと感じていたことがあります。

それは「タイトルがとても残念だ」ということ。

あの歌詞の場合「香水」という言葉を使わずに、
曲の世界観をイメージさせる伝えることこそが言葉の妙であり、
偉大なる先人たちがずっとやってきたことです。

ということを、あの若人(←「瑛人」に似ていてややこしい・笑)に
老婆心ながら伝えたいと思っていました。

要は、いつも言うことですが、聴く側・読む側・見る側の想像力を喚起するのが、
言葉を扱う上でいちばん大切
だと僕は思っています。

なぜなら、それをやれば、そこに広がる世界は無限であり、最強だから。
人間の想像力を超える表現など、ありえません。

あの曲でいうと「香水」は、いちばんタイトルに持ってきてはいけない言葉なんです。

繰り返しになりますが、その言葉を使わず、あの曲の世界観を想起させる。
それを追究するのが、言葉の面白さであり、言葉を扱う人間のプライドの部分なんですよね。

「香水」と同じく、最近CMでよく見ていたものでいくと
映画『弱虫ペダル』なんてタイトルは、とてもいいですよね。
『ペダル』でもなく『自転車ペダル』でもなく、『弱虫ペダル』であることが需要です。

と、そんなことを考えていた時に、
久しぶりに敬愛する奥田民生の「息子」を聞いてみました。

この曲、僕の友人が過去に
「自分に息子が産まれてから聞いたら、また印象が変わって、余計にグッときた!」と
語っていたので、僕も息子ができた今、聞いてみました。

ま、特別にグッとくることはなかったのですが(笑・でも、もともと好きな曲なので!)
それよりも、今になって気づいたことがあります。

それは、歌詞の中に一度も「息子」という言葉が出てこないということ。

これですよ、瑛人くん。これをやるんですよ。

また彼の代表曲である『イージューライダー』いたっては、
「イージュー(=30歳であること)」「ライダー」「バイク」など、
直接的にタイトルに関係するくだりは歌詞の中に一切ありません。
っていうか、「イージュー」の意味すら分からない人もいそう。

これですよ、瑛人くん。これをやらなくちゃ。

コピーを書く時の必殺技「奥田民生の方法論」

ここまで書くつもりはなかったのですが、
「息子」と「イージューライダー」、そして「レッチリの方法論」の話をしたので、
調子に乗って、僕が「奥田民生の方法論」と呼んでいるものも紹介しましょう。

これは、コピーを書く際に、
名詞、もしくはそれに準ずる名詞節(形容詞と名詞の組み合わせ)を
ブワー! っと並べていくやり方。

もう言わずもがなだと思いますが、例えば「イージューライダー」だと……

僕らの自由

僕らの青春

気持ちのよい汗

けして枯れない涙

幅広い心

くだらないアイデア

軽く笑えるユーモア

うまくやり抜く賢さ

眠らない体

すべて欲しがる欲望

「息子」だと……

あこがれ

欲望

いいのがれ

恋人

友達

別れ

台風

裏切り

できごころ

ワイセツ

ぼろもうけの罠

この文字列を見ているだけで、メロディーが浮かんできますね。

これを見ていて思うのは、奥田民生の上手さです。
どういうことかというと、言葉のレベル感がバラバラっていうところ。

特に「息子」の12個を見た時に、
本来は並列で扱えないほどに、抽象度が違う言葉をあえて並べているっていうことです。
それだけで大小、複雑に入り組む人生の機微みたいなものがイメージされます。

で、このやり方は、コピーを書く際にめちゃめちゃ使えます。
っていうか、僕はコピーを書く時に、けっこう使います。
わりと勝手に情緒的になっていってくれるんですよね。

って、こんなに手の内を見せてしまっていいのかな(笑)

はい、今日はここまで。

は〜、いっぱい書いたな……。

冒頭にも書いたとおり、今日は最後にもう少し、ちょっとしたご案内が。
本日よりInstagram上でスタートさせたとあるプロジェクトがあります。
その名も「雨森武志のきほんルール100」。

雨森武志のきほんルール100

これは何かというと……、
一発目の投稿に入れた文言を参照することで、説明に変えましょう。

【はじめに】

クリエイティブ & ブランディングカンパニー
株式会社アイタイス 代表取締役の雨森武志です。

普段はお仕事として、企業の経営理念や行動指針をつくっています。

そこで自分自身にも行動指針、つまり生活のマニュアルとなる
100個の「きほんルール」をつくってみました。

「マニュアルがある」「やり方が定められている」ということは、
「個人から自由を奪う」ということではなく、
「迷わなくていい部分では迷わない」という効率的な観点からも、
「常に一定の品質を担保できる」という再現性という観点からも有益であり、
個人のクリエイティビティは、マニュアルの上に乗るものだと考えます。

行動指針は経営理念においてもっとも下位概念に位置するものであり、
いっさいの抽象度を排し、行動レベルの言葉になっていなければなりません。

したがって、当然ながら、実際にできない理想論は掲げない。
逆に、当たり前のようにできることも掲げない。それが大事です。

なお、このきほんルールは、あくまで私個人に対するものであり、
他の多くの人に適用できるとは思っていません。

【自分について】

1980年生まれ。大阪府出身。
現在3歳の娘と0歳の息子を持つ2児のパパ。

クリエイティブディレクター / ブランドコンサルタント / コピーライター。

株式会社アイタイス 代表取締役。
「住」を基軸としたライフスタイルメディア『リノスタ』編集長。
マンガ文化の発展に寄与する『FUKIDASS』ファウンダー。

社長でありながら、経営や組織運営より、家事の方が圧倒的に得意。
そして、仕事より家族の方が圧倒的に大事です。

ただ、だからこそ、その家族のために、
仕事の質を圧倒的に上げたいと強く願っています。

つまり、自分で守るべき100個のルールをつくり、それに従って、
日々の暮らしや仕事を行っていくっていう、それだけなんですけどね。

まずは100個のうちの10個を一度にポストしましたが、
これから1日おきくらいで、ひとつずつ投稿していきたいと思っているので、
みなさん、ぜひフォローしてください。

ちなみに、日々ペラペラとめくりながら、
常に自分でこの100個を確認できるように、いつか製本化するのが夢です。


雨森武志のきほんルール100

ということで今日はここまで。

ネーミングのお仕事、経営理念や行動指針策定のお仕事、
お待ちしております!(なんて無理やりな締め方!!・笑)

Editor’sNote

雨森武志

雨森 武志

五反田に小さなオフィスを構えるブランディング&クリエイティブカンパニー、アイタイスの代表です。

100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート

1,650(税込)

レビュー

松浦弥太郎が自分の基本として書き出し普段から意識している100の項目。『100の基本』は、自分を知るために、自分について考えるために、自分を整理するために、自分の成長のために、自分の学びのために、そして自分らしくいるために、しっかりと身につけておきたい基本の心がけです。