社長コラム

【月刊あめのもり】2020年1月「ご報告」

雨森武志

雨森 武志

UPDATE 2020.01.31

こんにちは。アイタイスの雨森です。

2020年に入り、「より情報発信に力を入れていこう」と、月に1本、テーマ自由のコラムを書くという社内ルールが制定されました。

その際に決まったのは、「2月からスタート」だったのですが、私事ではありますが、ちょうど報告することがあったので、この場をお借ります。

長男が生まれました。

はい。去る1月8日、無事に長男が生まれました。

戸籍上も、世界に人工が1人ふえた瞬間。

2歳になる長女も、ベビーベッドで彼が泣くたびに
「エーン、言ってる!」と教えてくれて、大活躍です。

妻と長女、そして『富士とニコのアイタイス訪問記』でも活躍中の2匹の猫ふくめ、
みなさま、今後とも宜しくお願いします。

おうちのこと、たくさん教えてあげてね。

これから長い人生を歩いていく君へ。

たとえば、はじめて自転車に乗れた時の喜び、
たとえば、ツェッペリンのトリッキーなリズムへの驚き、
たとえば「アレ? 最近あの子とよく目が合う?」みたいな高揚感……、
これから彼が出会っていくであろう情報や感動を想像すればするほど、
その圧倒的な量に言葉を失い、そして羨ましさが募ります。

せっかく同じ男なので、
すこしは生き方のアドバイス的なことをしたいなと考えたものの、まったく浮かばない。
いかに軽い39年間だったかと猛省をするばかりです。

でも、このタイミングでなにかを残さねばと、
誰に頼まれたわけでもない使命感を胸に、3つだけひねり出しました。

1)一生懸命がんばっている人を白い目で見るのは、くっそダサい。

人生をかけて打ち込むべき何か。時間を忘れてのめり込んでしまう何か。
君がそういうものに出会えなくても、まったく問題ありません。カッコ悪いことでもありません。

でも、それを見つけて、自分なりにがんばっている人を
バカにしたり、茶化したりするのは、絶対にやってはいけない。

それこそが、めちゃめちゃカッコ悪いことだと覚えておきましょう。

もしかしたら、友だちからの同調圧力に耐えられず、
その空気に加担してしまうこともあるかもしれない。
でももしその時に、後ろめたさや情けなさを覚えたのであれば、
その気持ちをきちんと覚えておきましょう。

逆に、君自身が打ち込めるなにかを見つけて、一生懸命に頑張っているのに、
そういう目で見られるようなことが、出てくるかもしれない。
もし、それがどうしても気になるなら、できるだけ高いレベルに行こうとしてください。

たとえば進学校にいけば、
真面目に勉強をすることに対するネガティブな空気はありません。

スポーツの強豪校に行けば、
真面目に練習をすることに対するネガティブな空気はありません。

それを忘れないでください。

2)人に優しくあるために、“技術”を。そのためには、“学び”を忘れない。

「勉強なんてできなくていいから、優しい人になってほしい」

そんな物言いは、半分はほんとうで、半分は嘘だとパパちゃんは思っています。

たとえば、2台がすれ違えない細い道路で、相手に道を譲ってあげられるのは、多くの場合、
思いやりがあるドライバーではなく、簡単にバックができる運転の上手いドライバーです。

同じく多くの場合、花子ちゃんの心を震わせる最高のラブレターを書けるのは、
花子ちゃんのことを大好きな太郎くんではなく、花子ちゃんのことをなんとも思っていないプロのコピーライターです。

優しさも、愛情も、慈しみの心も、それを表現できる“技術”があってこそ。
そしてその技術の獲得には、“学び”しかありません。

学校の勉強じゃなくて構わない。常に学びを忘れずにいてください。

3)ドラマのない日常を、そこにある小さな努力を尊ぼう。

すこし伝え方が難しい話ですが、パパちゃんは最近、強く思います。

それは、なにか大きな問題があって、その解決にむけて、
必死に、寝る間も惜しんで努力する。
それって意外に簡単だということ。

むしろ、大きな問題を起こさないために、
日々、ちょっとずつ取り組むことの方が、よっぽど難しい。そう感じます。

たとえば、「この子は、昔は病気がちで、夜中におんぶをして病院を回ったもんだ」みたいな
回想録は、ドラマチックで、感動的です。
でも、パパちゃんは、君やお姉ちゃんがそんな病気にならないように、日頃からコツコツと努めます。
できれば「育てるための苦労は、なんにもなかった」と、サラッと言いたい。
そのために、小さな努力を続けます。そっち方が、むしろ難しい。

たとえば、世の中には「離婚をした人は、人生経験が豊富」なんて風潮があります。
でも、結婚生活を続けている人は、“当たり前の日常”を続けるために、
毎日、少しずつ努力や工夫をしているかもしれなくて、
その経験値はすさまじいものであり、かつ、そっちの方が、むしろ難しい。

たとえば、人の道を外れた職業だった人が、改心して神父さんになる。
そんな話は、ドラマチックで、人々も称賛します。
しかし、当たり前ですが、最初から神父さんだった人の方が偉い。
にも関わらず、そこには誰も目を向けません。だからこそ、そっちの方が難しい。

誰も見てくれていない、誰も評価してくれない、名前もないような、小さな努力。
それを続けるのが一番むずかしいと思います。

いっけん何も起こらない、ひとつもドラマチックではない日常が、
繰り返し、繰り返し、続いていくということの素晴らしさ。その難しさ。
それを実現するための小さな努力を尊べる人になってください。

ちょっとむずかしいかな? うまく伝えられた気がしないので(プロのコピーライターなのに!)
もうちょっと大きくなったら、パパちゃんと話そうね。

その3つを胸に刻んで育っていけば、
パパちゃんがママちゃんと結婚したように、
君にも、べっぴんさんの彼女ができるかな? モテようぜ。

クリエイターズベース Vol.02

さて、話は変わって、以前、ニュースページでもお伝えしたとおり、
昨年12月に、株式会社ノティオが主催する「クリエイターズベース」というセミナーで登壇してきました。

その模様、ビデオを回していたので、ここで公開します。許可も得ておりますので。

実はここに至るまでには、ちょっとした裏話(っていうほどではありませんが)があって、
セミナー当日のお昼間、大変なことに気づいたんです。

「あっ!」

と声まで出してしまった僕に、スタッフが驚いて「どうしました?」と尋ねてきます。

「ビデオを回すのに、今日、マフラーを持ってきてない……。俺のトレードマークやのに……。」

と涙声を出す僕に、スタッフは落胆したかもしれません。

(知らんがな。そんなことで声だすな)

(トレードマークて、誰もそんなん思ってないわ! お前の自意識、どないなっとんねん)

と、心の中では、2019年大締めのツッコミを入れていたかもしれませんが、
気配りに関しては超一流の彼は、冷静に

「買ってきましょうか?」

と言ってくれました。

結局は、自社サイトの撮影用に1回つかっただけで、
会社にそのまま置いていた真っ赤なストールがあったので、それを巻いていきました。
ですが、我ながら、スタイリングとしては、けっこう最悪です。

それを踏まえて、見てください。いや、踏まえなくてもいいですが……。ちょっと長いので、お時間があるときに。

以上です。このコーナーでは、こんな感じで、よりカジュアルに情報発信していこうと思っております。

ではまた来月。

Editor’sNote

雨森武志

雨森 武志

五反田に小さなオフィスを構えるブランディング&クリエイティブカンパニー、アイタイスの代表です。