How to

【写真撮影の基本 Vol.02】真似をすることで、基礎を固める!

西村優祐

西村 勇祐

UPDATE 2019.10.04

『カメラマン』という肩書きで、仕事ができるようになって数年。正直に言うと、それまではどこにでもいるような、ただのカメラ小僧でした。ほんの少しカメラマンに近づいたのは、出版社に勤めていた前職で、雑誌をつくっていたときのこと。人手が足りず、「カメラを持っている」というだけで、営業職だったにも関わらず、自分で撮影までを担当するようになったのです。いま思えば、それもまだカメラマンの“ような”ものでした。そんな僕が、いまではようやくカメラマンです。もちろんまだまだ学ぶことが多くありますが、これまでに得た知識や経験を、少しずつ整理していこうと思います。

計3回からなる基本編の2回目である今回。テーマは『真似すること』です。(1回目はこちら

INDEX

基本の上に、個性を求める

完璧なコピーを目指す

結局は、同じ機械なのだから……

自己満足からの脱却

みなさんは『相田みつを』という人物をご存知でしょうか? 日本で最も有名といっても過言ではない、詩人であり、書家です。

その書体は、まさにオンリーワン。ただ、あえて「うまい」か「へた」かだけで大別すると、後者だと思います。(あくまで個人の見解ですよ)
ですが、彼はもともと、ものすごく基本に忠実な、きれいな字を書く書道家でした。実際に、日本最高峰とされる書道展で、何度も入選しています。
つまり、あの独特な書体は、確固たる基礎があってこそ成り立っているということです。

きれいなハイキー写真をパクリたかったときのやつ。ただの失敗ですね(笑)

そして、この「基礎の上に、オリジナリティがある」というのは、多くの技術者に共通することだと思います。
スポーツ、美術、プログラミング、デザイナー、ライター、カメラマン……。

だからこそ、僕は、基本に忠実であることが、何より大切だと考えているんです。もっと砕けた言い方をすると、「普通であること」。
では、その基本はどうすれば、身につくのでしょうか? 前回の量をこなす、というところから、一歩発展させます。
ずばり、パクること。これを超える方法を、僕はまだ知らないくらいです。

構図の微妙なバランスで印象も変わります。

完コピは、とてつもなく難しい

曲がりなりにもプロであるカメラマン言うセリフではありませんよね。分かっています。
だから、一応補足をしておくと、あくまで上達のための練習においての話です。

パクることが、なぜ、基礎練習になるのか。
もしもバンド経験のある方であれば、楽器を手にした直後からオリジナルの曲をつくるということはしませんよね? ほとんどのバンドマンは、コピーからスタートしています。
みなさんも、なにかを真似した経験があるはずです。
それをイメージしてみてください。

あたって砕けるというのも、ひとつの手。

たとえば、服装。「マネキンと同じコーディネート」をするとしましょう。
きっと、印象はまったくと言っていいほど、違ったものになるはずです。
もしもマネキンのように着こなしたいのであれば、まず体型から変えなくてはいけません。

要は、前提がそろっていないと、真似すらもままならないのです。
逆に、前提さえ守られていれば、ある程度の精度までコピーできると思っていいでしょう。

アナログなカメラを使うと、どうやって写真になるのかがよくわかります。

結局のところ「完璧に真似ができないのは、なぜか」という問いを解決していく過程に、上達のヒントがあるわけです。
他のカメラマンの写真を1枚だけ用意し、それを真似する
すると、「ロケーションの選定」「被写体の配置」「採光」「カメラの設定」「使用機材」など、さまざまなことを考えて、試さなくてはいけないことが分かってきます。
それを繰り返しているうちに、自然と知識も技術も身につくはずです。

まずは「どこかで見たことある」を目指す。

とはいえ、「完全に一致」という写真を撮るのは、ほぼ不可能なので、あまり悲観せず、軽い気持ちではじめてみるといいと思いますよ。

結局はカメラ。性能に頼る前に、まずは仕組みを理解すること

誰かの写真をパクる上で、大きな壁があります。それは「機材」です。
最高峰のカメラやレンズ、さらにはストロボや現像用のPCやソフトまで、すべてを揃えるのは、まず無理だと思います。

最初は、カメラと自分だけで頑張ってみましょう。

でも大丈夫。最初のうちは、手持ちの機材ではじめましょう。
たとえば、キヤノンのkissシリーズやニコンのD3500といったエントリー機があれば問題ありません。
カメラそのものを理解することで、元の写真に近いところまではいけると思います。
安易に高性能な機材を買ったところで、絶対に、劇的に上達なんてしません。わからないことが増えるだけです。
「すべてをやり尽くしたけど、まだ足りない!」と思ってから、必要な機材を少しずつ買い足せばいいのです。

スマホでも、カメラでも、1枚を撮ることに集中して。

前回と同じまとめになりますが、自分には何が不足しているのかを理解するのが、何より大切なのです。
まずは試しに、1枚だけでも挑戦してみてください。
きっと何かしらの発見はあるはずです。

さて、次回は心得編の最終回。テーマは「誰かに見てもらうこと」です。

西村優祐

西村 勇祐

今回使用した写真はすべてプライベートで撮ったものです。機材は「コンタックスT2」や「ペンタックス KM」「ローライコード」。フィルムを仕事で使ったことがないのですが、いつかは使ってみたいと思います。

キヤノン EOS Kiss X10

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西村 レビュー

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参照元 https://store.canon.jp/online/secure/eoskissx10.aspx

https://store.canon.jp/online/secure/eoskissx10.aspx