友達と? 後輩と?
はたまた教え子と??
雨森
今日もさっそくやっていこう! っていうか廣瀬、『
dayBirth』のリリース、おめでとう!(収録は10月12日。廣瀬社長が手がける新サービス『dayBirth』がスタートした日)
廣瀬
あざす!
吉田
おめでとう!
廣瀬
さっき公式サイトを公開したけど、内容はまだまだこれからや……。今日も作業がてんこ盛り。
雨森
軌道に乗ることを祈ってるで!
廣瀬
まじで!
雨森
ということで、いこかいな。
吉田
ほい!
廣瀬
へーい。
雨森
今日は、スタッフとの距離感とか、関係性、接し方みたいな話をしたいなと。
廣瀬
うんうん。
雨森
まず前提を少しだけ。俺と吉田くんと違って、廣瀬はすでに「スタッフが辞める」を経験しているよね。
廣瀬
うん。一緒に会社を立ち上げた相方との別れもあったし、その後も社員・アルバイトを含めて、辞めた人数はもう2桁を超えてるな……。
雨森
そのスタッフたちが入社してきた経緯も、廣瀬だけはもともとの知り合いとか、知り合いの紹介とかじゃなくて、サイト経由とかもあると。
廣瀬
そうそう。求人サイトもあるし、会社のサイトからの募集もあるで。
雨森
さすが、一歩先を行ってる! 吉田くんは大学の後輩で一緒に創業した相方がいて、さらに後からもう1人はいってきてる感じよね?
吉田
です!
雨森
俺もそれと近くて、フリーランス時代の最後の方に専門学校の教え子を誘って部下にして、そのまま彼と会社にした。さらにその後に、もうひとり入ってきた感じかな。その子はもうすぐ辞めるけど。
吉田
そうらしいね。
廣瀬
雨森
そうやねん。そんな前提で、まずやっぱり廣瀬に注目したいんやけど、ずっと一緒にやってきた相方が辞めてるやん? ぶっちゃけ、そこに触れてもいいの?(笑)
廣瀬
ぜんぜん問題なし! 鋭いメスで切り込んでおくんなまし(笑)
雨森
太っ腹! ちなみに俺と吉田くんは、先生と教え子やったり、先輩と後輩やったり、もともとある程度の上下関係があったけど、廣瀬は同い年の友達やん? よく言われる「友達とは会社をしない方がいい」をやったわけで。やっぱり難しさはあった?
廣瀬
そうやなー。親よりも長い時間を過ごしてきた仲やったからな……。友達以上の存在というか。でも会社にする時に「友達はやめよう」宣言はしたで。
雨森
実際にやめれたん?
廣瀬
うん、やめれてたと思う。その代わりに、仲はよくなくなっていったけど……。
雨森
じゃあ会社にしてからは、きちんと上下関係もあったの?
廣瀬
そうやね。最初の時点で、俺がリスクを背負う分、報酬も上ってことにしたし。それで文句があるなら、一緒にやらないでおこうっていう話をしたよ。
雨森
結果的に何年いっしょに働いて、最終的にどういう原因で辞めたん?
廣瀬
友達としては約20年。バンド仲間としては約7年。法人化する前も入れたら、仕事の相方としては約8年かな。原因はいろいろとありすぎて、ここで書けること書けないことあるけど、めちゃめちゃざっくりとまとめると、他のスタッフが入社してきて組織が徐々に変化していく中で、彼がナンバー2だと示しがつかなくなることが多かったって感じかな。
雨森
ほう。それが書けることをまとめた感じやとして、じゃあ書けないことをあえて1個だけ、いっといて!(笑)
廣瀬
え〜、、、清潔ではない!
雨森
激ワロタ!
吉田
致命的!!(笑)
廣瀬
ウエディングプランナーとしてはマイナスしかない! まあ職種に限らずやけどね。
廣瀬社長以外、全員が女性スタッフの株式会社BHF。廣瀬社長、目が笑っていませんね(笑)
雨森
じゃあ次に吉田くん。吉田くんは、同じ大学の先輩と後輩やから、当時から多少の上下関係はあったやろうけど、とはいえ年齢は違う仲のいい友達、みたいな感じよね? そこから上司・部下になったわけで。最初から関係性は決めてたん?
吉田
いや、うちは関係性に上下はなくて、どちらかが代表にならないといけないから、それなら僕かなっていうくらい。実際、彼も取締役やし。
雨森
じゃあ今でも、上下関係はなし?
吉田
うん。ないね。肩書的な形式上のものでしかない。
雨森
そうなんや。仕事の内容を教える・教えられる、みたいなところはどうかな? 俺はスタッフの西村と職種がある程度かぶっているから、その部分に関しては、はじめの方はめっちゃ教えたし、今も彼がつくるものに対して毎回チェックして、必要な修正はさせてるけど。
吉田
ボクたちはやっていることは似ているけど、細かいところはぜんぜん違うねん。だから教える、みたいなことはほとんどないよ。
雨森
じゃあ品質のチェックは?
吉田
なんやったら俺よりちゃんとしてるからね(笑)。ほとんど任せています!
雨森
なるほど。そうなると確かに上司って感じでもないな。廣瀬は?
廣瀬
俺は創業時の相方に対して、かぶっている部分、つまり二次会の司会とかに関してはいろいろと教えてたよ。彼が専属でやっていた動画編集に関しては自分で習得してたけど。あと彼は、基本的な部分での欠落が多かったから、そのフォローはけっこうやってたことをいま思い出したわ(笑)
雨森
なにせ清潔じゃないわけやもんな(笑)。その後、どんどんと新しい子が入って来たわけやん? そのときには、すべて廣瀬が教えてるってこと?
廣瀬
具体的な仕事のやり方に関しては、先輩社員がいるから、その子に任せてる。俺が教えてるのは、仕事への向き合い方とか、考え方の部分の方かな。実際の現場でのスキルに関しては、丸投げ!
雨森
そこは社長としてやらないとあかん部分よな。具体的なスキル、仕事の進め方だけじゃなくて、「我々の会社では、こういうことを大切に」とか、そういう価値観の共有。
廣瀬
うん。そこに関しては俺はけっこう伝えてるかも。何を大切にするのか。何は必要がないのか。そういう話。だから、ひとつの案件に対して、俺が思ったこととか、本来はこうするべきだとかは細かく伝えてる。その方法として、スタッフに日報を書かせてて、そこに思いを書かせて、それに俺が返事をするっていう文通スタイルをとってます(笑)
雨森
淡い! 中学生ばり!!
廣瀬
初恋を思い出しまくり!
吉田
日報は、いいよね。
雨森
うん。いい。
吉田
俺はやってないけど。
廣瀬
ないんかーい!
男社長に対しての、
女性スタッフ。
雨森
じゃあ吉田くんは、会社としての価値観の共有みたいなことは、どないしてんの?
吉田
ボクらは仕事終わってからみんなで飯を食いにいくことが多い会社で、そのときに割と真剣に話をする中で確認し合ってるかな。
雨森
その真剣な話っていうのは、各々がするの? それとも社長である吉田くんがみんなに聞かす感じ?
吉田
各々やね。やっぱり最後は僕がどう思ってるとかの話が多いけど。
雨森
けっこう熱い感じで話すん?
吉田
うん。白熱するときもあるね。
廣瀬
逆に俺は、スタッフと飲みにいくことは、ほとんどないな……。
雨森
それは、なにか意図があって?
廣瀬
そもそも最近は、俺自身がお酒がいらなくなってきてるのがある。だから「俺からは誘わん!」っていうのは、常日頃から声を大にして言うてるで。っていうのも、やっぱり今は俺以外はみんな女の子やし、「プライベートまで……」って思われるのもなっていう。あと、ほんまは行きたくないけど、社長が言うてるからイヤイヤ参加する、みたいなのも俺がイヤやし。「誘ってくれたら、なんぼでも行く」って言うてるで。
雨森
社長から誘うと断りにくいんじゃないか問題、スタッフのプライベートにどれだけ立ち入るべきか問題は、けっこう難しいよな。吉田くんはガンガン誘うってこと?
吉田
うちはどこかまだ体育会系な感じがあって、仕事も遅くまでやってること多いし、そういう時は「疲れたし、飲みにいこか」みたいな感じで、自然に行くかな。
雨森
なるほどね。ってことは、廣瀬はスタッフたちの仕事以外の面を、あんまり知らんってことか。
廣瀬
うん。最近はどうとかは、あんまり知らん。彼氏がおるかどうかくらいは把握してるけど(笑)。と言いつつ、これで知らん子がおったら焦るやつやけど(爆)。事務所でもプライベートトークが少な目の会社やと思うよ。やっぱり女子ってのが大きいよね。
雨森
せやな。俺も女の子のスタッフには、彼氏がいるかどうかは聞けんかった。変な意味じゃなくて普通に知りたいけど、まあ聞きにくいよね。
吉田
確かに、女の子に聞くのは難しいそうやな。
廣瀬
ちなみにウチは、生理が来たら教えてくれるよ(笑)
雨森
え、すごい。それは、その時はお休みさせたいからってこと?
吉田
あとあれかな? イライラしてても許す、みたいな?
廣瀬
うん。事前に申告してくれれば、イライラしてても許すし、みんながそれを理解してるほうが、いろいろと配慮もできるからさ。あとあんまり関係ないけど、今までスタッフの妊娠の報告を何回聞いたことか……。『株式会社妊娠』っていう別名があったくらい(笑)
雨森
それ、すごいな。
吉田
ほんまにすごい!
雨森
その報告って、やっぱり嬉しいもんなん?
廣瀬
嬉しさと切なさと心強さと!
雨森
TKプロデュース!
吉田
涼子!
廣瀬
SHINOHARA!
雨森
ここで言う「心強さ」はまったく意味分からんけど!(笑)
吉田社長(左)と創業メンバーである酒井氏(中央)、さらに現在入社4年目のデザイナー、市井くん(右)
雨森
じゃあ、吉田くんは今後、女の子が入ってきたら、どうなりそう?
吉田
できれば採用したくない! 扱い方がわからへん!(笑)
雨森
正直!
吉田
たぶんいま女の子が入ってきても、その子もやりにくいやろし。
雨森
そういうのって、採用の時に聞いた方がいいんかな? 「スタッフ間で、よりよい関係性を築くためにも先に聞いておきたいけど、常識の範囲内でプライベートまで突っ込んでもいい? もしくは、それは絶対にイヤ? 正直に教えて」みたいな……。
廣瀬
う〜ん……、でも採用の時にはみんな本性を出してけーへんからな(笑)。ちなみに俺は、最終面談は居酒屋でサシ飲みにしてるで。そこでいろいろな話をして、その流れでプライベートなことも聞きまくる!
吉田
それいい!
雨森
とりようによっちゃ、早めのセクハラ&パワハラやけど(笑)
廣瀬
入社前セクハラ!
吉田
それがイヤで辞退もありうるやろし(笑)
廣瀬
それがセクハラなら、俺は毎日セクハラしてるで(笑)
雨森
まあ今は難しい時代やからな。
廣瀬
でも、会社の雰囲気とか風土を入社前に知ってもらえるかは重要かな。たとえばウチは事務所内で「SEX」っていう言葉とかがバンバン飛び交うし、俺はゲップだってする(笑)。そういう空気なんやってことを、入社前に理解しておいてもらうように心がけている。
雨森
後で知るよりはよっぽどいいよね!
吉田
確かに体験入社みたいなことができるといいよね。結婚前の同棲みたいな感じで。
廣瀬
そうそう。インターンからの採用とかは理想的やと思う。そう言えば、今も新卒の子が2人、面接希望で来てるわ。
雨森
どういう文脈でそんなに「SEX」が出てくるのかは、気になるけどな……。
廣瀬
「SEX」はね……。どこやろ(笑)。なんしか頻繁に飛び出す!
吉田
どんな会話や!?
雨森
最高の職場や! いや、最悪か(笑)
廣瀬
どちらともいえる(笑)
個別に見るか、
一律のやり方をとるか。
雨森
部下たちに、どれだけ経営者感覚を持ってもらうか、みたいなのはどう? 会社としての成長とか数字の部分を、社長の俺だけで管理するのか、スタッフにも参加してもらうのか。もしくは、スタッフには自分のパフォーマンスだけに集中させるべきか。
廣瀬
俺はそこまで会社全体の数字は共有してない。ウエディングってあくまでも受け身の仕事っていうのもあるし。とはいえ、個人の成長が結果として会社の成長にもなるので、数字よりは気持ち重視かな。
吉田
うちもそこは良い意味であきらめた! 経営者の感覚は実際にその立場にならないとわからへんと思って。逆にそこは考えず、のびのびと自分のことだけに専念してもらいたい。
雨森
まあチームからホームラン王が出ていれば、必然的にチームの勝利も近づくもんね。あ、また野球で例えてもた! 野球が好きすぎて!!
廣瀬
出た(笑)
吉田
だから、野球のこと、知らんやん!
廣瀬
「ヒット・エンド・ラン」と「ラン・エンド・ヒット」の違い、わからんやろ!
雨森
おいおい、そこまで追い込むな! まったく分からんし、後者に関しては、名前すら初めて聞いたわ(笑)。じゃあ極端な話、まったく金にならない仕事を、「品質を高める」っていう大義名分のもと、ず〜っと時間かけてやってたとしても、それはやる気の表れやと思って許容する?
吉田
そこは……むずいな……。
廣瀬
その仕事が、その先の将来にどれくらい寄与するかによるかな……。寄与しないなら許さん。
雨森
「許さん」っていうのは、つまり、どうするの? 工数に見合った利益がないし、もう辞めとけって言うってこと?
廣瀬
もちろん仕事の内容にもよるけど、まあ「辞めとけ」とまで言わないまでも、「次からは、そこは気をつけなさい」的な感じかな。でもトータルで見て、他で利益をカバーできてるのであれば目をつぶる時もある。
吉田
うちもある程度は、「この案件でこれだけの請求額になるよ」っていうのはスタッフに見せてるし、工数を意識するようにも伝えてるよ。
雨森
つまり、その案件単体の数字だけじゃなくて、たとえば「経験」っていう観点で得られるものが多いなら許容する、みたいなことか。
廣瀬
うん。そういう感じ。
ご存知の通り(?)アイタイスでは、雨森(中央)の教え子が西村(右)で、西村の教え子が田村(左)です。
吉田
あと俺が気になっていることがあって、それは、うちは人数が少ないし、スタッフ一人ひとりにあった誉め方や叱り方ってあると思うけど、人数が増えても同じようにその人に合った接し方でやっていくべきなんかなってこと。オールマイティーなやり方ってないよね……?
廣瀬
うん、ないと思う。だから組織にするって難しいよね。
吉田
やっぱりないか。
雨森
それって確かに難しいんよな。陵南の田岡先生は、仙道とは違って、福田に関しては「叱ることで伸ばす」って決めて、それを実践してたけど、最終的には福田が爆発したやん? 個々に合わせてやっても破綻してるわけで。あ、バスケで例えてもた! バスケが好きすぎて!!
吉田
アメヤンがバスケの話をしてるの、始めて聞いたで(笑)
廣瀬
「ダブルドリブル」と「トリプルドリブル」の違いわからんやろ!
雨森
だから後者に関しては、聞いたことすらないって!
廣瀬
(笑)
福田を怒りまくる田岡監督。この後、福田はストレスに耐えかねて爆発します。(『スラムダンク(集英社)』単行本16巻 152ページより)
雨森
個人に合わせたやり方をするってことは、究極で言うと「あいつには優しいけど、あいつには厳しい」みたいなこともありうるってことやん?
廣瀬
うん。そういうこともある。
吉田
そこ、むずいよね……。
雨森
でも、個々に合わせるってことは、それでええってことか。
吉田
エコヒイキかって思われることもあるってことやし。
雨森
だれがエテコの子やねん!
廣瀬
……
吉田
……
廣瀬
どうツッコんでええか、分からんわ(笑)
雨森
まじごめん! 無視して!!
廣瀬
まあ、結論としては、一人ひとりと向き合う覚悟を持て! ってことやな。
吉田
それぞれをケアしながら!
雨森
人が増えたときには、きちんと組織体系をつくるのが大事な気がするよ。ピラミッドというかトーナメント的な形で。そもそも人が多いと社長ひとりが細かく1人を見ることはでけへんし。各セクションのトップがケアして、それをさらに上層部が吸い上げるカタチにせなあかんよね。
廣瀬
スタッフで言うと、アメヤンは「人が辞める」っていう経験を初めてするわけやん? それはどう?
雨森
まあ後悔しかないよね。もっといろんなことをやってあげれたんじゃないかなっていう。昔キングカズが、「今どれだけ100%の練習をやっても、3年後には絶対に『3年前に、なんでもっとやれなかったのか』って思う」って言うてたけど、それかな。あ、サッカーのことは知らんのに、サッカーで例えてしまった……。
吉田
いや、むしろサッカーしか知らんやん!
廣瀬
最後にサッカーか! バルデラマ‼︎
雨森
いや廣瀬は、コロンビアサッカー界の英雄、バルデラマのこととか、知らんやん!
吉田
1994年アメリカワールドカップ!
雨森
相方はアスプリージャ!
廣瀬
アスプ……? ごめんわからん(笑)。やっぱり野球で。篠塚で! 駒田で!!
雨森
みんな、自分が好きなスポーツに素直であろう(笑)。っていう感じで、今日もお時間です。改めてデイバース、おめでとう!
吉田
おめでとう!
廣瀬
ありがとう!
今月のお仕事
株式会社アイタイス
革とモノづくりの祭典 浅草エーラウンド2020秋(オンライン・ライブ配信)
公式サイトはこちら
廣瀬
10月12日にもうひとつの会社、株式会社60からリリースした「dayBirth(デイバース)」。「自分の誕生日には、大切な親へ思い出を贈ろう。」というコンセプトのもと、親と一緒に写真を撮る機会の提供、そして「産んでくれてありがとう」という想いと一緒に、自分の誕生日に撮影した写真をカタチにして親へお届けする出張フォトサービスです。ただ今オープンキャンペーン開催中!