都内では11月から12月にかけて、いたるところでイルミネーションを楽しむことができます。「せっかくカメラも買ったし、写真撮っとこー」と思っている人も多いでしょう。僕もそのひとりです。
ただ、問題があります。イルミネーションの現場には、ガチガチの撮影装備は似合わないということに気がついたのです。
こういった空間には、だいたいロマンチックな雰囲気が流れています。それをぶち壊してまで、写真を撮ることに意味はありません。ただの迷惑な人です。その場の空気感に浸りたいロマンチストたちのためにも、今回はルールを設けました。
三脚の使用禁止
夜景の撮影において、カメラを固定できないというのは、かなりリスキーです。でも、手持ち撮影でも、なんとかなります。
では、早速撮影した写真を見てもらいましょう。
ちなみに、すべての画像は撮影後に『Adobe Photoshop Lightroom』というソフトを使用して現像していますのであしからず。
設定は上記の通り。
夜間の撮影で特に注意したのは、シャッタースピードです。1/50を下回ると手ブレのリスクがあると言われています。かつ、この季節の屋外は寒い。しかし、人物やピントがシビアなものでなければ、息をとめて、脇をしめ、肩幅以上に脚を開いて踏ん張れば、1/40くらいまでは許容範囲かもしれません。
ここで設定のポイントを述べておきましょう。
まず、カメラに内蔵されている「夜景モード」を試してみましょう。状況にもよりますが、わりと満足のいくものが撮れる場合もあります。
もしそれでも「なんか暗い」とか「もっと輝いている感じがほしい!」となるなら、以下の手順で設定してみてください。
ステップ1 マニュアルモードにする
ステップ2 F値を最小にする
ステップ3 シャッタースピードを1/50にする
ステップ4 満足のいく明るさになるまでISOを上げる
ステップ5 呼吸を整えて、体の震えを抑える(温かい飲みのもがあるとなおよし)
厳密に、本当にきれいな写真を残したいのであれば、いろいろと準備も機材も(特に三脚)必要ですが、これくらいなら、今日カメラを買った人でも撮れます。とりあえず撮ってみて、スマホに取りこんで、加工アプリなどで補正をすればいいのです!
こういった夜景を撮った写真を見ると、人の目がいかに優秀かが分かりますよね。ちゃんとキレイだと思えるわけですから。
写真にした瞬間に「なんか普通……」って思ってしまう人も少なくはないでしょう。
そういったときは、少し視点を変えてみましょう。会場全体を写すのではなく、近づいてしまうのです。
もうひと工夫するのであれば、スマホをつかってみるのもいいでしょう。
用意する必要がないので、もっとも手軽な小道具になってくれます。
印象は変わりますが、いまや使い古された小技なので、撮るときはかなり恥ずかしかったです。
ざっと会場を回るだけでも、撮影ポイントは無数に存在します。全体を写すのか、ぐっと近寄ってとるのか、明るくするのか、暗めにするのか……。ここで紹介した方法が、必ずしも正解ではありませんが、「なんか味気ない写真になるな」と思ってる人は、試してみてください。
さて、なんとかイルミネーションを見に来ている人たちが纏う、ロマンチックな空気を壊さずに撮影を終えることができました。
これは余談ですが、僕は人が多いところに行くと、高い確率で「写真お願いしてもいいですか?」と言われます。今回も声をかけてくれたカップルがいたんです。(たぶん、カメラを持ってたから)
当然、撮ります。スマホを受け取って、何枚かパシャパシャした後に、こんなやり取りをしたんです。
西村 「これでいいですか?」
カップル 「わー! ありがとうございます!! やっぱりキレイですね。こんなに違うんだ……」
西村 「いえいえ! 大したことないですよ〜」
はい。本当に大したことないんですよね。だって、iPhoneの純正のカメラを立ち上げて、そのままボタンを押してただけですから。もちろん、普段、自分たちで撮っているであろう写真と何も変わらない。カップルのふたりとも、すごくいい人そうだったので、気を使ってくれたのかもしれません……。
さて、次回は人物撮影についてです。お楽しみに!
今回のロケ地は『恵比寿ガーデンプレイス』でした。僕がはじめて「取材」というものをしたのもこの地。まだ専門学生だったので、8年以上前です。学校の企画で「アーティストにインタビューをする」的なものでした。その時の担当講師が、雨森さん。取材の後に連れて行ってもらった美味しいイタリアンまで鮮明に覚えています。
EF24-70mm F2.8L II USM
227,200(税込)
こちらが現行の24-70mm F2.8です。F2.8通しのレンズは「広角」「標準」「望遠」が存在しており、それら3本が大三元レンズと呼ばれています。
参照元 https://store.canon.jp/online/g/g5175B001/