社長コラム

【月刊あめのもり】2025年5月「俺にかかれば、20年、30年は当たり前!?」

雨森武志

雨森 武志

UPDATE 2025.05.30

みなさん、こんにちは。アイタイスの雨森です。

さて、先ほど配信されたメルマガで、9年間のったマイカーを買い替えることにしたとお伝えしました。

車で考えると「9年で買い替え」というのは、別に短いわけでもないですし、特別長いわけでもないというのが僕の印象です。

ただ割と物持ちがいい僕は、長く使っているものが家にはいくつかあります。そこでパッと思いついたものを3つ紹介していくという、いつもながら誰も興味のなさそうな内容で進めていきましょう。

1.アダム・エ・ロペの総柄パンツ

僕はもういい年のオッサンなのに、半ズボンが大好き。毎年4月15日から10月15日までを半ズボンで過ごすと決めています。

またスティーブ・ジョブズに憧れ……たわけでもないですが、上の服は毎日同じものしか着ない生活を続けて久しいので、個性を出すとなると、ズボンと靴、あとは冬のマフラーくらい。

半ズボンも春〜夏にかけて、毎年何枚かは買っています。そんな中で1枚だけずっと履いているのがこれです。写真がある中で一番古いのが2013年の7月だったので、すくなくとも現在で12年、履いているようです。

見つけられた中で一番古い写真。2013年の7月のようです。帽子に乗せられたサングラスが腹立たしいですね(笑)

ファッションアイテムで「12年」は、短くもないですが、あり得ない程長いわけでもないですよね。流行は繰り返されることもあって、「おばあちゃん・おじいちゃんが着ていた服を、いまオシャレだと思って着ている」なんて人もいるくらいですし。

まあ何はともあれ、僕いまが持っている洋服関係の中では、これが一番古いです。もちろん今もバリバリ現役で使っています。

ここでも見つけました。同じく2013年です。用事があって大阪にある母校に行ったときの写真。意味不明なふざけたポーズに、我ながら腹が立ちます(笑)

比較的最近なのがこちら。オフィスの壁にロゴを描いている途中です。

ちなみに長女が生まれた日もこのズボンを履いていました。それもあって、少し思い入れが強い1枚になっているのかもしれません。かなりチラッとですが、このインスタの投稿で確認できますね。

2.バスキアの絵

続いてはこちら。今でも寝室に飾っているバスキアの絵です。こちらはググッと時を遡って、買ったのが高校2年生の時なので、28年もの

これは今回のコラム用に先ほど撮りました。寝室の壁です。

当時のことはよく覚えています。高校生だった僕は、“悪友”とも言える幸田くんという同じサッカー部の同級生と、部活がオフになる月曜日は、いつも学校をサボって、大阪のミナミ(心斎橋や堀江といった若者向けの街)に繰り出していました。

その時のバイブルは、2020年に廃刊となった『カジカジ』という、今となっては「伝説」とも呼べるローカル誌。ファッションを中心に、京阪神のコアなカルチャー情報が掲載されている雑誌でした。

ちなみにその頃の様子を少し書いた回想録はコチラ。


ジブン40年史 – 私の歩み – 【8】高校進学。あの時、あの人、あの思い出。

幸田くんに関しては、こちらのコラムにも登場しています。


【月刊あめのもり】2025年1月「攻めてる? 尖ってる!? 20年前の自分に誇れる生き方のために。」

高校生だった僕と幸田くんは、いつもカジカジを手に(時々そこに『メンズノンノ』も足される)、少し背伸びをして、ミナミにあるアパレルショップレコード屋さんオシャレなカフェを回ったり、時に親には「お互いの家に泊まりに行く」と嘘をついて、クラブのイベントに行ったりと、青春を謳歌していました。

独身時代の最後に住んでいた自由が丘のマンションの玄関。ここにも飾られていますね。

その中で見つけたのが、『浜崎健立現代美術館』です(調べてみると、今もありますね)。ものすごくディープな匂いのする場所であることをカジカジで知り、ドキドキしながら足を踏み入れ、せっかくだから何か買いたいと思ったのか、この1枚を選んだのでしょう。値段は確か18,000円くらい。高校生でバイトもしていなかった僕には、かなり高い買い物でした。お小遣いも大した額をもらっていなかった当時、どうやってそのお金を工面したのでしょう。よく覚えていません(悪いことはしていませんよ!)

中学〜高校くらいまでの僕は、自分の部屋に貼っていた3枚のポスターがカート・コバーン(27歳で自殺した伝説的なミュージシャン)、リバー・フェニックス(『スタンド・バイ・ミー』でおなじみ、23歳で亡くなった伝説的な俳優)、そしてシド・ビシャス(21歳で亡くなった同じく伝説的なミュージシャン)だったことからも分かるように、いわゆる“破滅型のカリスマ”的な人に憧れていて、そこにバスキア(27歳で亡くなっています)の絵も足されました。

なんというか、“厨二病の亜種”みたいなものだったんでしょう。

3.ジェノアのユニフォーム

そして最後は今でもパジャマとして使っているイタリアのサッカーチーム『ジェノア』のユニフォームです。これは中学2年生の時に買ってもらったものなので、31年もの。長さでいうと、映えある1位に輝きました。

この記事のメインビジュアルにも使った割と最近の1枚。過去に挙げたインスタのストーリーのキャプチャです。

僕と同じ年代のスポーツファンなら知っている人もいると思いますが、『ジェノア』は、まさに僕が中学2年の時に「キングカズ」ことサッカーの三浦知良選手が、アジア人ではじめてセリエA(イタリアのサッカー1部リーグ)に挑戦した際に加入したチームです。

すでに日本サッカー界のスーパースターだったカズが、当時は「世界最強リーグ」と謳われたセリエAに移籍するということで、かなり大きなニュースとなり、おそらく日本でもたくさんのジェノアのユニフォームが売られていたと思います。

しかし僕が持っているこの1枚は、そういった“レプリカ”的なものとは違います。このユニフォーム、8つ歳の離れた姉が、勤務先の社員旅行でイタリアに行った時に、お土産として現地で買ってきてくれたものなんです。

別に「現地のものだから」という理由ではないのですが、特に体型も変わることなくそのまま着続けて、今に至っています。まさかお姉ちゃんも30年以上に渡って着るとは思っていなかったでしょうね。

人生あと残り40年くらいでしょうか。こうなったからには、最期まで着続けたい1枚です。脇のところ、穴が空いてるけど……。

今日はここまで。

毎度毎度、時間がなくて非常にあっさりとした内容ですが、ここまでにしましょう。

さてこれもメルマガに書きましたが、6月が終わると、弊社の7期目も終わり。7月からは8期目となります。おかげさまで極度に忙しい毎日がずっと続いており(もはやただ時間の使い方が下手なだけ説も流れていますが……)、その分、数字も落ち着いてきました。会社を立ち上げてからは何年も赤字続きでしたが、ここ数年はそれなりの結果が出ております。

これもすべて、クライアントの皆様、協業してくれるクリエイター、そしてスタッフのおかげ。7期目、有終の美を飾れるよう、あと1ヶ月、また帯を締め直して、日々の仕事に取り組んでいく所存です。

引き続きアイタイスをよろしくお願いいたします。

ではまた。

Editor’sNote

雨森武志

雨森 武志

五反田に小さなオフィスを構えるブランディング&クリエイティブカンパニー、アイタイスの代表です。

バスキア (角川文庫 ハ 12-1)

942(税込)

レビュー

80年代のNYアート・シーンを疾走した天才画家ジャン・ミシェル・バスキア。ストリート・アーティストから時代の寵児となりながら、二十七歳で夭折した無垢の魂が描き続けた絵を収録したポケット画集。