社長コラム

【月刊あめのもり】2023年5月「名パンチライン、ぞくぞく!」

雨森武志

雨森 武志

UPDATE 2023.05.31

みなさん、こんにちは。雨森です。

来月には設立5周年を迎えるアイタイス。現在、記念となる特設サイトをつくっていて、そのコンテンツのために過去のコラムを振り返っていたというのは、先ほど配信されたメルマガにも書いた通りです。

そこで今日は、これまで計42本書かれた僕のコラム『月刊あめのもり』の中から、いくつか印象的なパンチラインを紹介しながら、ちょっとした節目である5周年を総括するカタチにしましょう。

家族に関わるコラム

会社のサイトのコラムなので、できれば普段やっているお仕事の技術論というかメソッド的な内容がいいのですが、なかなかそれに振り切れず、結果的により身近なトピックスに言及することが多いのが『月刊あめのもり』。

それが故に、家族に関する話題も多くあります。なにせ1回目(厳密には2回目。1回目はただ「公式サイトがスタートしたよ」という告知)が、ちょうど長男が生まれたタイミングで、それに触れたものだったくらい。

その中で紹介したいのはこのパンチライン。

少し長いですが、なかなかいいですね。生まれたばかりの長男に向けて、親として、人生の先輩として、3つの提言をするという内容の中で出てきた言葉でした。改めて引用してみると……

これから長い人生を歩いていく君へ。

一生懸命がんばっている人を白い目で見るのは、くっそダサい。

人に優しくあるために、“技術”を。そのためには、“学び”を忘れない。

ドラマのない日常を、そこにある小さな努力を尊ぼう。

というみっつ。今回ピックアップした言葉は、ふたつ目に関するものですね。

得てして「思い」や「志」の部分にフォーカスが当たりがちですが、大事なのは「技術」であり、「それがなければ人に価値提供することはできないよ」というメッセージだったような気がします。


【月刊あめのもり】2020年1月「ご報告」

家族に関わるもの、続いてのパンチラインはこちら。

一転、シンプルなものになりました。これは「愛娘に「パパ、大好き!」という“キラーフレーズ”を言われたにもかかわらず、さほど嬉しくなかった」という話をの中で出てきたもの。自分自身で「名作」と呼んでいるコラムのひとつです。

実際、娘が3〜4歳の時に「パパ、大好き!」という言葉をもらって襲ったのは、感動や喜びではなく、「そら、そうちゃう?」という至極冷静なものでした。実際のコラムでは、このように綴られています。

この「冷淡」とも「傲慢」とも言える感情は、言わば「頑張った証」。
彼女がパパである僕のことが大好きじゃないわけがない。

これからも「パパ、大好き」と言われれば、クールに「そら、そうちゃう?」と思えるよう、
ママと一緒に、君のすぐそばで、君を楽しませ、君の悩みに寄り添い、君の成長を見守るからね。

ちっぽけながら抱いたはじめての自負心。そんな話がされています。


【月刊あめのもり】2021年8月「ついに言われた『パパ、○○○○』。その時、僕は……。」

家族に関わるもの、最後はこちら。

いい年をしたおっさんが、恥ずかしげもなく、会社のサイトのコラムで妻に対して壮大なるラブレターを書くっていう暴挙に出たのが先々月のこと。妻が40歳を迎えたその日に書かれたコラムです。図らずも、長男に対するもの、長女に対するもの、そして妻に対するものとバランスよくなりましたね。

このコラムでは、まだ我々夫婦に子どもがいなかった頃を回想し「次にふたりで動けるのはいつになるか」という話が展開される中で出てきたパンチラインです。

繰り返しになりますが、2018年7月2日に法人登記をしたもの、当時の僕はすでに部下も雇っていましたし、知り合いのオフィスに間借りするカタチでしたが、事務所もありました。また、それまでもサラリーマンだったわけではなく、その時点ですでに8年ほどフリーランスとして働いていたこともあってか、会社にしたといっても、これといった感慨はまったくなく、平々凡々な1日でした。

しかしその日を特別にしてくれたのが妻です。いつもと同じように仕事をして、いつもと同じ時間に、いつもと同じように家に帰ると、彼女は豪勢な食事とお花を用意してくれていました。

当時はまだ0歳だった娘と、妻にもらったお花を持って。ネコのフジくんも「え? 今日、なにか特別な日?」と言わんばかりの顔をしています。

その食卓を見てやっと「あ、そうか。会社にしたっていうことは、今日は記念日であり、スペシャルな日なんだ」と感じたことを覚えています。

そこから5年。本当にあっという間でした。ということは、12年だってあっという間なはずですね。そう思って、日々、頑張っていきたいです。


【月刊あめのもり】2023年3月「節目の日。愛を込めてコラムを(※ inspired by スーパーフライ)」

お仕事に関係するもの

続いて、お仕事に関わるものも何点か。まずはこんなのから。

これは取材原稿の作成において、僕が心がけているティップスを紹介する内容で出てきた言葉。

それを『人志松本のすべらない話』に出てくる芸人たちは、なぜいくらでも面白い実話を話せるのかということに言及しながら説明しています。本分を引用してみると……

話を聞いた人が、思わず笑ってしまうようなおもしろハプニングは、
芸人さんにも、一般人の我々にも、同じ数だけ起こっているはずです。

要は、身の回りに起こったその出来事を、
どの角度から切り取って、どんな構成で、どんな言葉を使って伝えるか。
そのスキルにおいて、一般人と比べて、芸人さんが秀でているだけなんです。

さらに、ライターとしての矜持みたいな話もしています。先に紹介したパンチラインは、この流れで出てきたもの。

もし、出来上がった原稿を読んだ結果、インタビュイーが魅力的な人物に見えたのであれば、
それは、実際にその人が魅力的というよりも、原稿をつくった人の手柄なのです。

もちろん逆もしかり。

いまいち魅力的に描かれていないのであれば、その人自身に魅力がないのではなく、
100%、ライターさんの落ち度に他なりません。

おお、なんだかかっこいいですね! こんなことを書きつつも、取材のお仕事は、今は基本的にすべて断っておりますのであしからず(爆)


【月刊あめのもり】2020年2月「I’m a Interviewer!」

ではお仕事に関わるもの、ふたつ目はこちら。

これはデザイナーを募集したくて書いたコラムからのセレクトです。
要は「手段と目的は別物よ」「目的を共有して、それに最適な手段を、自分で選んで、表現してね」といったことが言いたかったんだと思います。我ながら、なかなか分かりやすい例えですね。


【月刊あめのもり】2020年5月「一緒に『橋を作りたい』のではなく『川を渡りたい』。」

どんどん行きましょう。こんなのはどうですか?

シンプルでインパクトがありますね。

これは『トヨタホーム』という住宅系企業の広告にあったコピー「家をつくる。街をつくる。暮らしをつくる。」を考えつくのに、どれだけの時間がかかりますか? という問い自分で立てて、それに答えました。

「0秒」というのは、大げさではありません。これは別に僕が優秀だというわけではなく、またこのコピーの精度が低いと言いたいわけでもなく、ある程度コンセプトメイクができるコピーライターであれば、誰だって0秒で書けると思います。

要は「抽象度を操作する」ということ。このコラムでもそういう話をしています。


【月刊あめのもり】2021年7月「餃子やサラダのお話は、また今度。」

では最後にこれ。

これはお仕事におけるテクニック論ではなく、もうちょっと上位概念とも言える「お仕事論」みたいな話の中で出てきたパンチライン。一昨年に新卒採用の面接を行っていて、その中で学生に伝えたことの話がされていました。

お仕事でもたらされるもの中で、より優先順位的に高いところに「他者への貢献」や「成長」「自己実現」といったものを置けば、もちろん大変なことや辛いこともありますが、やればやるほど得られるものは大きくて、それだけですごく喜ばしいことなのに、しかも「お金」ももらえる。つまり考え方によっては、仕事ってメリットしかないんですよね。もちろんそういう風には考えられない人もいるでしょうけど。最近も同じようなことをツイートしていました。

さらにこのYOUTUBEでも同じような話をしていると思います。


【月刊あめのもり】2021年11月「大好きです。今度は嘘じゃないっす」

はい。今日はここまで。

後半、明らかにバテました(笑)。毎度のことながら、公開日の夜中に書いているので、ご了承ください。会社をつくって5年。月末にコラムを書くこと42本。そこだけは一向に解決しそうにありません。

でも「今月こそ、本当に書けないかも」と毎月思いながら、それでも42本も書いてきたと考えると、この粘り強さも評価できますよね。こうやって、また次の5年も頑張っていきたいです……って、それ、来月のコラムで書くことやないか! 早い、早い!!!

ではまた。

Editor’sNote

雨森武志

雨森 武志

五反田に小さなオフィスを構えるブランディング&クリエイティブカンパニー、アイタイスの代表です。

パンチライン限定版【限定版特典】ドラマCD

8,056(税込)

レビュー

「パンツを見たら人類滅亡」フル3Dのちょっと変わったアドベンチャー! イタズラシステムを利用して物語を進めてゆき、1話ごとに、会話を読み進め、イタズラパート、イタゴラパートをクリアして、次の話へと進みます。