社長コラム

【月刊あめのもり】2023年6月「GREAT PLEASURE この5ねん 2018-2023」

雨森武志

雨森 武志

UPDATE 2023.06.30

みなさん、こんにちは。“アイタイスの”雨森です。

……という自己紹介ができるようになったのが2018年7月2日。アイタイスという会社がうまれた日になります。

そこから月日が流れ、先ほど配信されたメルマガ、そして先月のコラムなどでもお伝えしている通り、この週末には創立5周年を迎えることとなりました! パチパチパチパチ!!!

そしてこれもメルマガに書きましたが、それを記念して、5周年記念ページが先ほど公開となりました。もう一度、パチパチパチパチ!!!


アイタイス inc. 5th アニバーサリー スペシャルサイト

今日のコラムは、そのページを紹介していくカタチで進めたいと思います。相変わらずクライアントワークで多忙を極める中、いちばん苦手といってもいい「クライアントがいない仕事」を、よくやりきった! 自分たちを褒めてあげたいです。

オープニング

ページを開くと、い〜ち、に〜ぃ、さぁ〜ん、し〜い、ごぉ〜(5)と、ド派手に始まります。

クライアントへの感謝とチームメンバーへの感謝と……

自分たちへのねぎらいと将来に向けた展望と……

LOVEとPEACEとブランディングとクリエイティブと……

ワイシャツと私。(別にスベってへんからな!)

飛んでいけ〜!

という、ちょっとおふざけの入った内容。

ここに「せつなさと、心強さ」くらいまで足そうかなと思いましたが、いちおう大人としての節度をわきまえました(どこがやねん)

これこそクライアントワークではなかなかできない表現ですね。

[MESSAGE]

ふわふわと動く僕の4枚の写真にご注目。

ここにある4枚の写真は、いわゆる「喜怒哀楽」の表情。
ちなみにこのサイトのために行った撮影の様子をスタッフがTikTokにあげてくれています。

@ities0 5周年記念サイトの撮影って聞いてたんですけど。。。#アイタイス #社長観察大作戦 #5周年記念 #ヒカキンボイス ♬ あまちゃん オープニングテーマ/ロングバージョン

この5年間、喜怒哀楽と呼べるほど、感情の起伏があったかなと思い返すと、もちろん辛いこともありましたが、それは自分の捉え方次第というか、まあすべて自分で決めてやってきたことだし、そういう意味ではすべて楽しいとも言えるというか……。

まぁ、まとめ方はなかなか難しいところです。

なので深く考えず、上で紹介した4枚の写真のように、ふわふわと流れに身を任せながら、これからもやっていきたいですね。

[history]

『history』という項目。まずは「アイタイスの歴史」です。2018年の創業の少し前から、20個の出来事やお仕事をピックアップして、5年を振り返ってみました。

ちょうど先日、スタッフから同じような質問をされたYouTubeもあるので、そちらもご覧ください。

その下には「ライバルたちの歴史」というものもつくってみました。

これは完全にお遊びコンテンツなのですが、歴史、政治、芸能、スポーツ、音楽……と各分野の偉人たちを、便宜上「ライバル」と銘打って、それぞれがどんな5周年を迎えたのかを紹介してみました。

イラストを描いていただいたのは、別府麻衣さん(http://maiillust.com/)。とあるプロジェクトで知り合い、アイタイスの仕事でも何か描いてもらえることはないかなと思っていたら、こんな変な(!?)依頼をすることになりました(笑)。でも最高の仕上がりですね。

これは余談ですが、僕にとって中学〜高校時代のスーパーヒーローだったカート・コバーンは生きていたら56歳で、同じく紹介したキングカズと同い年(誕生日もたった6日しか違わない)。意外と若いことに驚きました。なんというか、もはや歴史上の人物的な印象がありましたが、ダウンタウンの松ちゃんよりも年下なんですよね。これにはびっくりです。

[data]

こちらは数字的な観点から5年を振り返ったもの。会社としての数字ではありますが、ほぼ9割は僕が、残り1割程度をスタッフが担当しています。

「5年」という期間を考えると、別に多くもないような気もしますが、やはりどんな仕事もひとつ納品するだけで大変です。そう考えると、よくやってきたなぁと思います。

取材にいたっては、1年間の平均が約72人。平日が250日くらいと考えると、この5年間、毎週必ず3人は取材をしていることになります。もちろん実際はそんなペースではなく、1日に多ければ10人とか、まとめてやった結果がこの数字になったわけですが。
「もう取材の仕事は受けたくない」と泣き言を言い続けておそらく10年近くは経ちますが、いまだにこのありさま。まあクライアントの皆さんに喜んでもらえているのであればいいんですけどね。

[voice]

さて、今回のハイライトと言えるのはここです。
お仕事でお付き合いのあるクライアントの方々、そしてともにクリエイティブワークに従事してくれるチームのメンバーから5周年に際してちょっとしたメッセージをいただきました。「5」という数字を形づくったデザインも最高ですね。

実は諸事情で、おひとりだけ“赤鼻”を合成した方がいます。誰か分かりますか?

と、そこまでなら別段かわった内容でもないのですが、今回はなんとみなさんに“ピエロの赤い鼻”をつけてもらうという、非常に荒唐無稽なお願いをさせていただきました。

これはアイタイスのロゴのパロディなのですが、名だたる経営者の方々、そしていつも忙しい売れっ子クリエイターの方がわざわざ時間を割いてくれています。
※我々が撮影に行ったわけではなく、みなさんに“赤い鼻”を郵送して、ご自身で写真を撮ってもらっています。

皆さん、本当にお忙しいのに、この変な依頼に快く応じていただけたこと、つまりそれだけの関係性が築けたことこそが、この5年という期間の成果だったのかも、と思えるくらい嬉しく感じました。

またお仕事を通して、お返しできればなと、気持ちを新たにした次第であります。

[from CEO]

最後に僕からのメッセージです。ここでは5年前にホームページ作成用に撮影した自分の写真と同じ服装(実は半ズボンは捨ててしまって、できるだけ似たものを買い直しました・笑)と同じポーズで撮影をしてみました。

こちら、5年前。どう見ても怪しいやつで、そこが気に入ってたんですが……

こちら、今回とったもの。なんというか……貧弱感!!

5年が経って、なんだかちょっと不健康な感じになっていますね(笑)。ギラギラした“ヤベェやつ”感がなくなって、そこはちょっとショックでした。

当初、ダミーの文言で進めていたよりも、大幅に文字数が長くなってしまって、急遽仕様まで変えてもらっています。節目に抱く思いとして多くの人に読んでもらいたい内容なので、思い切ってここにもドサッとコピペしておきましょう。

貢献、喜び、感謝。そして次のステージへ。

毎朝7時15分。ふたりの子どもを自転車の前と後ろに乗せて、保育園に送る時間です。おそらく100人以上いる園児の中で、いちばん早く園に着く僕たち。そもそも受け入れてくれるのが7時15分からなので当たり前の話です。そこから自転車を飛ばし、7時45分に会社に着き、仕事をスタートさせ、1秒もこぼれることなく確実に19時には会社を出て、19:30に帰宅。そこから10分ほどで夕食をとり、洗い物をして、すぐにふたりの子どもたちとお風呂に入り、絵本の読み聞かせなどをして、21時に彼らを寝室に入れる。そこからまた少し仕事をしたり、片付けをしたりして、自分も早めに就寝。目覚ましで家族を起こさぬよう、寝室ではなくリビングのソファで横になります。そして4時頃には起きて、仕事を再開し、6時半に子どもたちを起こし、また7時15分には保育園へと出発。ここ数年、まるでイチローが打席に立つまでにこなすルーティンのように、紋切り型の生活を送ってきました。土日祝も基本的に同じ。1年のすべての休日を家族と過ごし、22時には寝て、4時に起きて仕事をする。カッコよく言えばストイックですが、逆に言うと遊びや余白がなくて味気ない生活。それを徹底して続けてきました。

また若い頃から、わりと多趣味な人生を送ってきましたが、最近は音楽や映画、本といったカルチャーに触れることはなくなり、またゲームやテレビなどに興じることも皆無で、スマホすらほぼ見ないようにしています。さらに友人や仕事関係の知人、スタッフたちと飲みに行ったり、どこかに遊びにいったりすることもなく(家族で、もしくは家族同士で行くことは多々ありますが)、365日、ずっと仕事と家族のことしかしていない状態。

「そんな人生、楽しいの?」と思う人もいるかもしれません。でももしそう聞かれたら「確かにもっと楽しい形もあるかもしれないけど、これも意外と悪くない」と答えます。なぜなら仕事を通して、他者に、また家族に、その他自分に関係するさまざまな人たちに貢献できることが、ただただ光栄で、嬉しいから。

僕は別に「仕事が生きがい」みたいなタイプの人間ではありません。ただ仕事に向き合う源が「喜び」にあるから、どこまでだって頑張れます。最悪365日、すべて仕事をしなくてはいけなくなっても、そんなに嫌な気はしません。仕事をすることで、弊社サイトのTOPページにも、このページにも大きく掲げられた『GREAT PLEASURE』、つまり『大きな喜び』が得られるので、やればやるほど充実感も満足度も高まります。その結果、こんな生活スタイルが生み出されました。

すこし極端な例ですが、想像してしみましょう。昨年の話だと思ってください。悲願のワールドカップ優勝を目指すメッシが、一人のスポーツトレーナーを呼んでこんな風に言います。「今回こそは、なんとしても優勝したい。最高のパフォーマンスを出したいから、僕の専属になってくれ」。他にも数多いる候補の中で、史上最高のサッカー選手に、重要な仕事の担当者として自分を選んでもらったトレーナーはどのように思うでしょう。その光栄さに身震いし、我を失い、他のことをすべて捨ててまでその仕事に取り組むでしょう。

僕もクライアントから案件の相談をいただく度に、上に出てきたトレーナーと同じような思いを感じてきました。すべての経営者には大きな志があります。それぞれの事業にかける思いがあります。「商品を売りたい」「組織として成長したい」「優秀な人材を採用したい」……。そんな崇高で切なる願いは、メッシが目指した「ワールドカップ優勝」と、規模や動く人・お金などに違いはあれど、本質的な部分では何ひとつ変わりません。

そして僕のようなちっぽけで、特に飛び抜けた取り柄もないようないち個人、いちチームが、自分が培ってきたスキルを活かすことで、クライアントの皆様が個々に抱く、時にささやかで、時に壮大なる願いのお手伝いができる。その光栄さは言葉にできるレベルのものではありません。それに応えるべく、この5年間、捨てられるものはすべて投げ捨てて、クライアントのために捧げてきました。

もちろん問題も浮き彫りになります。それは前述の「貢献できる喜び」という部分にばかりフォーカスするあまり「動きに見合った対価をもらう」という部分をおざなりにしてしまったということです。どうしても「貢献できる喜び」だけで満足してしまって、「まぁ、お金はいいか」と思ってしまう癖があります。その結果、恥ずかしながらこの5年間、赤字ばかり。お仕事を依頼している税理士の先生も見るかもしれないページなので、見栄を張って嘘をつくことはできません。仕事はいつだって極めて忙しいし、高品質なアウトプットでクライアントに成果を提供できている自負はあるのにも拘わらず、数字は伴いませんでした。

これは決して“清貧”的な概念に酔いながら良心的な人ぶっているわけではなく、また自己犠牲的な感傷に浸っているわけでもなく、ただただ経営者として僕の落ち度に他なりません。百歩ゆずって、クライアントには喜んでもらったかもしれませんが、もっとも大切な家族には迷惑をかけてばかり。なぜならパパは仕事ばかりしているのに、一向に余裕のある生活ができないわけですから。それにそもそも会社が潰れてしまっては本末転倒。果たすべきクライアントへの貢献すら叶いません。6年目となるここからは、数字も強く意識しながら進んでいきたい。会社をつくって5年が経った今、遅ればせながらそんな風に考えています。とはいえ、もちろん貢献も忘れません。そのバランスがとれる経営者を目指します。

長くなりましたが、もう少しだけ。いま僕がともにお仕事をしているクリエイターたち。つまり今回「corporater」として紹介しているチームは、はっきり言って最強の面々です。まずはCIやVIといったブランディング領域、そしてグラフィック系のお仕事で腕を振るってくれる最強クリエイティブディレクター兼デザイナーの塚本さん。つづいてフロントもバックもお手の物、最強エンジニアの乾くん。お仕事をともにするようになって約1年、すでに阿吽の呼吸で撮影を進めてくれる最強カメラマンの名児耶さん。

そんなスーパークリエイターたちをまとめ、牽引していくのが僕では、母艦が貧弱すぎてバランスが悪いだろうと思うくらい、優秀なハイパフォーマーたちがアイタイスの仕事に携わってくれています。これまで関わりの合ったクライアントの方々、これからの出会いが待ち遠しいクライアントの方々。高い品質を期待してください。このチームで臨む限り、必ずそれに応えられる自信があります。そしてそこにアシスタントの田村を含めたチームの皆さん。月並みですが、アイタイスがあるのは皆さんのおかげです。これからもともに高みを目指しましょう。

そして最後に、何よりも大切な家族へ。いつもと同じように仕事をして、いつもと同じように家に帰ると、法人化を祝う豪勢な食事と花束が用意されていたあの日から5年が経ちました。日々は恐ろしい早さで過ぎていくもの。サイトの撮影に協力してくれた時にはあんなに小さかった長女は、年長さんとなり、来年は小学生。今では彼女のとなりに、お尻をプリプリさせながら元気に歩く弟くんもいます。「マジメで賢そう、仕事ができるお父さん」なんて、もともと目指すことすらできません。「バカなことばかり言って、家族を笑わせるひょうきんパパ」が理想の姿。そうあれているかを何度も確認し、いっときも怠ることなく、妻とふたりの子どもと向き合い続けるつもりです。また今日も一緒にお風呂に入ろう。週末はご飯を食べにいこう。その夜はナイトスクープやちびまる子ちゃんを観ながら一緒にお酒を飲もう。君たちがいるからパパは頑張れる。これまでも、これからも変わらない事実です。その存在に、感謝。そばにいてくれることに、感謝。いつも本当にありがとう。

では皆さん、また5年後に……と言わず、3年後……とも言わず、もっと近い未来に合える時を楽しみに。そのために、今日を全力で。

はい。今日はここまで。

さて、この記念ページでは言及していませんが、5年間で最も意識したことがあります。それは紛れもなく体調管理です。

僕はおそらく同業者と比べると、たくさんのクライアントを担当し、またたくさんの領域を担っています(これは決して褒められることではないですが)
それを可能にしているのが、この健康な肉体です。この5年、いやフリーランスになってからの10数年、風邪をひくなどして、仕事に穴を開けることはかなり少なかったと思います。
さほど特別なことをしているわけではありませんが、食べすぎず、飲みすぎず、できるだけしっかり睡眠をとり、できるだけ規則正しい生活をする。
これに関しては、今後も徹底することを、ここで誓います。

またこの5年でもっとも頑張ってきたことは? と問われると、「つまり、仕事でしょ?」と思われるかもしれませんが、絶対に「家事・育児」です。
こちらも同じく今後も優先順位を間違えることなく、徹底していきたいですね。

では改めてここで5年という節目を迎えられた感謝の意を残しておきたいと思います。

コピーライターという職業でありながら、本当に月並みな言葉しか出てこず、お恥ずかしい限りではありますが、お仕事を発注していただいているクライアントの方々、今、そして過去にご一緒させていただいたクリエイターの方々、すでに退職しているスタッフ、そして家族、友人、その他さまざまな方々に支えられて、僕という人間、アイタイスという組織、今日という日があると思っております。
本当にありがとうございました。

ひと息つく間もなく、また忙しい日々が続きます。今年は特に、ここからまた大きなプロジェクトがいくつか続きます。そのすべてが上手くいくことを願い、節目の挨拶としましょう。これからもアイタイスをよろしくお願い申し上げます。

ではまた。

Editor’sNote

雨森武志

雨森 武志

五反田に小さなオフィスを構えるブランディング&クリエイティブカンパニー、アイタイスの代表です。

King&Prince 5周年の軌跡

2,080(税込)

レビュー

ジャニーさんが生涯最後にデビューさせた「King&Prince」。グループとしての使命とは? 2020年6月5日に結成5周年を迎える「King&Prince」は、今は亡きジャニーさんが手がけた最後のグループとして世間から注目を集め、2年連続「NHK紅白歌合戦」に出場し、ポスト「嵐」としても人気のグループ。何かも順風満帆かと思いきや、デビューまでの道のりには、2つのグループとしてのバトル時代や、メンバー内の葛藤がありました。そんな「King&Prince」の結成秘話、ジャニーさんや先輩ジャニーズとの絆、華やかなステージングからプライベートタイムまで、キンプリファンや業界内外の声を集めまとめます。